カシメロ、赤穂亮戦はまさかの無効試合 ダウン喫した2回、赤穂の後頭部に当て続行不能
ボクシングのスーパーバンタム級(55.3キロ以下)ノンタイトル10回戦が3日、韓国・仁川のパラダイスシティホテルで行われ、前WBO世界バンタム級王者ジョンリエル・カシメロ(フィリピン)がWBO世界スーパーバンタム級8位・赤穂亮(横浜光)と対戦。2回にカシメロの右拳が赤穂の後頭部に入り、試合続行不能で無効試合となった。元WBO世界スーパーフェザー級王者・伊藤雅雪氏が運営する初の興行。ともに世界戦線に舞い戻るための重要な一戦だった。
カシメロは2度の減量騒動から階級変更
ボクシングのスーパーバンタム級(55.3キロ以下)ノンタイトル10回戦が3日、韓国・仁川のパラダイスシティホテルで行われ、前WBO世界バンタム級王者ジョンリエル・カシメロ(フィリピン)がWBO世界スーパーバンタム級8位・赤穂亮(横浜光)と対戦。2回にカシメロの右拳が赤穂の後頭部に入り、試合続行不能で無効試合となった。元WBO世界スーパーフェザー級王者・伊藤雅雪氏が運営する初の興行。ともに世界戦線に舞い戻るための重要な一戦だった。
まさかの幕切れだ。2回開始20秒頃、バッティングで中断。再開時に赤穂がグラブタッチにいったが、カシメロは合わせずに奇襲した。赤穂は被弾しながらもパンチを返して、逆にダウンを奪ってみせた。
カシメロはここから猛攻。ロープに詰め、左右のボディーやフックの強打をお見舞い。距離が詰まったところで赤穂の後頭部に右を当ててしまった。レフェリーが注意をしたが、両手を広げて何もなかったことをアピール。しかし、赤穂はふらつき、数分間しゃがみ込んだ。結局、再開できず試合続行不可能に。無効試合が発表された。
カシメロはWBO世界バンタム級王者時代に、同じ階級の井上尚弥(大橋)を再三挑発。しかし、21年12月に予定されたポール・バトラー(英国)との5度目の防衛戦直前、胃腸炎を理由に計量をキャンセル。中止の末、試合は今年4月に再設定された。ところが、今度は減量に関する規定違反でまたも中止に。度重なる問題を引き起こし、5月に王座を剥奪された。
今回は1.8キロ重い1つ上のスーパーバンタム級で出場。元世界2階級制覇王者ギジェルモ・リゴンドー(キューバ)に2-1の判定勝ちした昨年8月以来、1年4か月ぶりのリングだった。今回の前日計量はリミットを300グラム下回る55.0キロ、赤穂は100グラム下回る55.2キロでクリア。赤穂も悲願の世界王座戴冠へ、3度目の世界挑戦を狙っていた。
無効試合が発表された直後、伊藤氏がリングに上がり「韓国のコミッションの判断で無効試合となりました。僕もこれから盛り上がると思っていたところですが、残念です。ご了承いただければと思います」と語った。試合前までの戦績は36歳の赤穂が39勝(26KO)2敗2分け、32歳のカシメロが31勝(21KO)4敗だった。
(THE ANSWER編集部)