W杯ポルトガル戦のPK判定は“誤審” ハンドの解釈に米ESPN異議「これは明確に例外だ」
サッカーのカタール・ワールドカップ(W杯)は現地時間28日、グループリーグH組でポルトガルがウルグアイに2-0で勝利した。2点目はVAR判定の結果、ハンドから得たPKで得点。しかし、微妙な判定が海外で議論を呼んでいる。米メディアは「なぜ間違った判断だったのか」について分析した記事を公開した。
カタールW杯
サッカーのカタール・ワールドカップ(W杯)は現地時間28日、グループリーグH組でポルトガルがウルグアイに2-0で勝利した。2点目はVAR判定の結果、ハンドから得たPKで得点。しかし、微妙な判定が海外で議論を呼んでいる。米メディアは「なぜ間違った判断だったのか」について分析した記事を公開した。
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問題のシーンはポルトガル1点リードの後半44分。MFブルーノ・フェルナンデスが敵陣ペナルティエリアに侵入。この時、ウルグアイのDFホセ・ヒメネスの股の間にボールを通して突破を試みた。抜かれたヒメネスはバランスを崩し、左手を背中側の地面につける形になったが、ここにボールが当たってしまった。VAR判定の結果、PKに。これをフェルナンデスが決めて2-0となった。
試合はそのままポルトガルが勝利。決勝トーナメント進出を決めたが、PKに関しては元イングランド代表FWのゲーリー・リネカー氏が、ツイッターで「ハンドの規定は今完全に馬鹿げている」と反応するなど、海外では議論を呼ぶ展開に。米スポーツ専門局「ESPN」は「なぜポルトガルのウルグアイ戦でのVARのハンドペナルティが間違った判断だったのか」との見出しで、このシーンを分析した記事を掲載した。
同局は今大会のVARについて全試合でその判断の是非を分析しており、ヒメネスが与えたPKについては「注目すべき判定だった。最後に規定が明確化された2021年に国際サッカー評議会(IFAB)が発行した公式ガイダンスのハンドの例外に反するものだった」とした。
ハンドの判定に関して、IFABの公式ガイダンスには「腕が体から離れていたとしてもハンドが科されるべきではない場合」について説明があり、その中には「腕の位置が転倒するとき、あるいは地面から起き上がるときの支えになるとき」が一例として記されていると説明した。
記事では「ヒメネスは明らかに左腕を転倒するときの支えとして使っていた。これは明らかに例外に含まれるべきだ。IFABが出した例とほぼ一致している」と判定が妥当ではないと指摘。「これがPKになることを正当化できるとすれば、それはこのDFがボールを意図的に止めるために腕を特定の位置に置いたときだけだ。しかし、ヒメネスは体を支える上で自然な位置に腕を置いている。ただ、たまたまそれがボールの行き先だっただけだ」とも主張した。
「これはPKであるべきではなかった。そして、この余計なゴールがウルグアイがグループを突破する望みに影響を与えたかもしれない」と、勝敗に影響を与えた“誤審”であったと結論付けた。
(THE ANSWER編集部)