34歳菊地絵理香、苦手コースで3位浮上 4か月かけた「7番ウッド投入」でメジャー初Vへ
女子ゴルフの今季国内ツアー最終戦・JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ第3日(6487ヤード、パー72)が26日、宮崎CCで行われた。4位で出た菊地絵理香(ミネベアミツミ)が、7バーディー、1ダブルボギーの67で回って通算12アンダーとし、首位に1打差の3位に浮上した。ツアー5勝で今季も1勝の34歳。今大会は10年連続10度目出場だが、過去9度はトップ10入りがなく、苦手コースを攻略するためにさまざま調整をしてきたという。メジャー出場は今大会で53試合目。勝てばツアー史上最多出場での悲願達成になる。首位には、通算13アンダーで山下美夢有(加賀電子)とイ・ミニョン(Q CELLS)が立っている。
JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ第3日
女子ゴルフの今季国内ツアー最終戦・JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ第3日(6487ヤード、パー72)が26日、宮崎CCで行われた。4位で出た菊地絵理香(ミネベアミツミ)が、7バーディー、1ダブルボギーの67で回って通算12アンダーとし、首位に1打差の3位に浮上した。ツアー5勝で今季も1勝の34歳。今大会は10年連続10度目出場だが、過去9度はトップ10入りがなく、苦手コースを攻略するためにさまざま調整をしてきたという。メジャー出場は今大会で53試合目。勝てばツアー史上最多出場での悲願達成になる。首位には、通算13アンダーで山下美夢有(加賀電子)とイ・ミニョン(Q CELLS)が立っている。
菊地はひたすら、コースと闘っていた。15番パー4でダブルボギーを打っても下を向かず、「とにかく、ここで結果を出したい」。その思いを乗せたボールはピンに絡み、16番パー3で2.5メートル、17番パー4で60センチについた。
「全体的にショットが良かったので、今日はショットで獲ったバーディーがほとんどでした。昨年までよりかは、成長したと思います」
上位者だけが集う今大会に10年連続10度目出場。だが、過去9度はトップ10入りがなく、成績、スコアとも18年の15位、イーブンパーが最高。前年大会は通算12オーバーの36位で苦手意識をさらに強めていた。理由は「戦略のイメージが湧かないこと」。そして、今年7月の大東建託・いい部屋ネットレディスの優勝で10度目の出場権を得ると、今大会で結果を残すために何をすればいいかを考えてきたという。その1つが7番ウッドの投入だった。
「18番(パー4)のセカンドでは、ビットウイーン(番手間)の距離が多かったので、そこのストレスをなくしたい気持ちがあり、スタンレーレディスの時から7番ウッドを初めてバッグに入れました。今日は残り189ヤードをこれで打ちました」
423ヤードの最終18番パー4は、第2打地点からグリーンまでが打ち上げの難関。菊地自身も「18番がすごく大事になる」と警戒しており、7週前から5番ウッドを抜き、7番ウッドを使う準備を重ねていた。
技術的には、ドローヒッターで「右に向き過ぎるクセ」を「敢えて左に向く」ことで修正。体調も整えてきたという。その中で前週は、3学年上の藤田さいきが11年35日ぶりに優勝。2日後、藤田に37歳の誕生祝いも兼ねてピアスを贈った菊地は言った。
「さいきさんがトレーニングを頑張ってきた姿を見てきましたし、私も頑張りたいという思いになりました。それも、(好スコアに)繋がっています」
今季も24歳以下の選手が活躍しているが、上田桃子、金田久美子、藤田ら30代選手の奮起もファンを喜ばせている。菊地もその1人で、悲願のメジャー制覇へのポイントを聞かれると「鍵はティーショットです」と言った。複雑な目で選手を迷わす高麗グリーンのラインについても、「座って読まず、初見で判断しています」。上位は混戦だが、菊地は持てる力を出し尽くし、最高の締めくくりを狙う。
(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)