17歳マリニンは「1、2年で圧倒的存在になる」 宇野昌磨が称賛した4回転半以外の凄さ
現在地を確かめた今大会、宇野自身は演技に一定の手応え
世界王者となった宇野が、さらなる成長を求めて新しいプログラムに挑戦するなかで現れた“新時代のライバル”。「マリニン選手に置いていかれないようにというメンタルが、僕をプラスの方向に導くのではないかと思います」と、その存在が自らを高みに誘う一つの要素になり得ると明かしていた。
そして自身の演技については、一定の手応えを得ている。
「今シーズン初戦ということで、ルール変更だったり、新たなプログラムを大会という場でやることによって、今シーズンの自分がどうなっていくのか、今の位置を見つけるという位置づけの試合でもありました。内容としては、妥当だったかなと思います。昨年やってきたことはちゃんと培われていたんですけど、自分の中で難しく、苦戦しているコンビネーションという点で、今回もあまり跳ぶことができなかった。ただ少しずつ手応えを感じているので、1シーズンを通してこのプログラムをもっと素晴らしいものにできるように頑張りたいなと思います」
一方のマリニンは、今大会では成功しなかった4回転アクセルについて「どういうふうに跳べばいいのかという基本はしっかりと理解できている」と自信を見せており、今後もこの大技に挑み続けながらプログラム全体の完成度を高めていくという。
今月21日からのスケートアメリカを皮切りにGPシリーズがスタートし、今季のフィギュアシーズンが本格的に幕を開ける。来年3月には同じさいたまスーパーアリーナで世界選手権が開催されるが、宇野とマリニンはそこでも同じリンクに立ち、鎬を削ることになるのだろうか。
「年々、フィギュアスケートの技術レベルが上がっているのを感じますし、そこにいつまでもついていけるように頑張っていきたいと思います」(宇野)
わずか「0.38点」差だった2人の戦いが、今後さらに過熱していくことを予感させる新シーズンの序章となった。
(THE ANSWER編集部)