17歳マリニンは「1、2年で圧倒的存在になる」 宇野昌磨が称賛した4回転半以外の凄さ
フィギュアスケートの国際大会「木下グループカップ Japan Open 2022」(ジャパンオープン)が、8日にさいたまスーパーアリーナで開催され、日本チームの1人として出場した宇野昌磨(トヨタ自動車)は男子トップの193.80点をマークし、日本の合計623.84点での優勝に貢献した。3年ぶりに日本、北米、欧州の男女混合チームによる対抗戦となった今大会、大きな注目を集めたのは北米チームの一員として来日した17歳のイリア・マリニン(米国)だった。先月、国際スケート連盟(ISU)の公認大会で4回転アクセルを史上初めて成功。この日は回転不足により減点となったが、スケールの大きさを感じさせる演技を見せ、宇野とわずか「0.38点」差の2位。その実力を間近で感じた宇野は「1年、2年のうちに圧倒的な存在になる選手」と称賛するとともに、今シーズンの戦いへ向けて大きな刺激を受けたことを明かした。
フィギュアのジャパンオープン、宇野昌磨の193.80点などで日本が優勝
フィギュアスケートの国際大会「木下グループカップ Japan Open 2022」(ジャパンオープン)が、8日にさいたまスーパーアリーナで開催され、日本チームの1人として出場した宇野昌磨(トヨタ自動車)は男子トップの193.80点をマークし、日本の合計623.84点での優勝に貢献した。3年ぶりに日本、北米、欧州の男女混合チームによる対抗戦となった今大会、大きな注目を集めたのは北米チームの一員として来日した17歳のイリア・マリニン(米国)だった。先月、国際スケート連盟(ISU)の公認大会で4回転アクセルを史上初めて成功。この日は回転不足により減点となったが、スケールの大きさを感じさせる演技を見せ、宇野とわずか「0.38点」差の2位。その実力を間近で感じた宇野は「1年、2年のうちに圧倒的な存在になる選手」と称賛するとともに、今シーズンの戦いへ向けて大きな刺激を受けたことを明かした。
【特集】“欽ちゃん球団監督”片岡安祐美の今 2度の流産を経て母に…思春期の後悔「生理に見て見ぬふりを」
(W-ANS ACADEMYへ)
各選手がフリースケーティングのみを行うジャパンオープン。出場した男女全12選手の最終滑走として、フィギュアスケート界の新星マリニンがリンクの中央に立つと、会場全体が静寂に包まれた。誰もが固唾を呑んで見守ったのは、演技の冒頭に予定されていた4回転アクセル。マリニンは練習時と同様のスピードで前向きに踏み切り、鋭いジャンプを見せたものの、惜しくも着氷が乱れて手をつく。判定は4分の1の回転不足。その後、4回転サルコーなども回転不足により減点となった一方、プログラム全体を通した伸びやかな演技は、観る者を十分に魅了するものだった。
記録はISU非公認となるも自己ベストの193.42点。宇野の193.80点にわずか「0.38点」及ばず2位となった。だが演技後、点数で上回っていた宇野は「僕はマリニン選手のほうが僕より素晴らしい演技だったと思っています」と“本音”を明かし、17歳スケーターの類稀な才能を認めた。
昨シーズンの世界選手権王者が、シニアデビュー間もないマリニンについて「1年、2年のうちに圧倒的な存在になる選手」と称賛したのはなぜか。宇野は4回転アクセルについて、「たぶん僕はできないんじゃないかなというのが結論」と自らが到達することが難しい技であることを認める一方、マリニンの凄さは“4回転アクセル以外”にあると指摘する。
「皆さんは華のあるというか、新しいジャンプ(4回転アクセル)に目が行きがちだと思うのですが、マリニン選手が凄いところはそれ以外が凄いクオリティなんです。すべてのジャンプが他の選手よりも、すごく楽に安定して跳べる。僕が刺激を受けたというのは、4回転アクセルではなく、そちらであって、マリニン選手にできているから僕にも何かやり方はあるんじゃないかという思いで練習をしていきたいと思います」