エース張本智和が苦戦 日本を救った全日本王者・戸上隼輔2勝「戦術に自信を持って」【世界卓球】
世界卓球団体戦(テレビ東京系&BSテレ東で連日放送)が2日、中国・成都で行われ、男子グループリーグ第2戦に臨んだ世界ランク3位の日本は、同20位のルーマニアに3-2で勝ち、9月30日のイラン戦に続く2連勝を飾った。チーム最年少19歳のエース・張本智和(IMG)が1勝1敗と苦戦する中、全日本王者の戸上隼輔(明大)が2勝の活躍で苦境を救った。12年ぶりにメダルなしに終わった前回2018年大会のリベンジを狙う大会。次戦は3日に同12位の香港と対戦する。
世界卓球団体戦グループリーグ第2戦
世界卓球団体戦(テレビ東京系&BSテレ東で連日放送)が2日、中国・成都で行われ、男子グループリーグ第2戦に臨んだ世界ランク3位の日本は、同20位のルーマニアに3-2で勝ち、9月30日のイラン戦に続く2連勝を飾った。チーム最年少19歳のエース・張本智和(IMG)が1勝1敗と苦戦する中、全日本王者の戸上隼輔(明大)が2勝の活躍で苦境を救った。12年ぶりにメダルなしに終わった前回2018年大会のリベンジを狙う大会。次戦は3日に同12位の香港と対戦する。
大苦戦を救ったのは、今年の全日本王者・戸上だった。張本が勝ち、迎えた第2試合。2018年欧州選手権男子シングルス銀メダルのO・イオネスクと対戦した。第1ゲームはフォアのドライブ攻撃に押され気味。それでも粘り強く攻めて12-10で先取した。第2ゲームは7-11、第3ゲームは11-9、第4ゲームは11-13と一進一退の攻防。最終第5ゲームは6-1から追いつかれる苦しい展開だったが、最後は14-12で競り勝った。
以降、最年長の25歳・及川瑞基と張本が落とし、2勝2敗で迎えた最終第5試合。戸上が相対したのはE・イオネスク。第1ゲームは強打で圧倒して11-8で先取すると、第2、第3ゲームも熱闘の末に連取して日本に2連勝をもたらした。
グループリーグ首位通過に大きく近づけた戸上は苦戦した第2試合を振り返り、「2ゲーム以降はリードしているところから思うように点数が取れなくなってしまって」と語った。「ゲームカウント2-1の10-6からまくられて凄く頭が真っ白になってしまったけど、自分のプレーをしっかりしようと思って、自分のペースだったり、自分の戦術だったりに自信を持ってプレーしようと思った結果が、最後のジュースで勝ち切れたのかな」と勝因を明かした。
一方、第4試合でO・イオネスクに敗れた張本は「相手はサーブレシーブで攻撃を攻めてきたので、それに対してうまく作戦を考えられなかった。3ゲーム目のタイムアウトから工夫したけど、間に合わなかった。1、2ゲーム目からちゃんと作戦を立てられていたら、もうちょっとうまくできたのかな」と反省した。
新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、4年ぶりの開催となる世界最強国決定戦。前回18年大会は張本の敗戦もあり、6大会連続メダル獲得はならなかった。長年代表を引っ張ってきた水谷隼が引退し、東京五輪男子団体銅メダルメンバーの丹羽孝希がインフルエンザで直前に出場辞退。代表は各国5人だが、張本以外初出場の日本は4人での戦いを強いられている。
男子32、女子28の国と地域がエントリー。9月30日から始まっているグループリーグ(男子7組、女子6組)の上位16チームが5日からの決勝トーナメントに進出する。対戦国とシングルス5試合(3勝先取)で勝敗を争い、各対戦3人が出場。3ゲーム先取で行われ、第1、2試合に出場した2選手はたすき掛けで第4、5試合にも出場する。
【日本男子のグループリーグ】(カッコ内は世界ランク)
日本(3位)
香港(12位)
ルーマニア(20位)
イラン(31位)
ハンガリー(39位)
▽日本代表メンバー
張本智和(IMG)
戸上隼輔(明大)
及川瑞基(木下グループ)
横谷晟(愛知工業大)
(THE ANSWER編集部)