フェデラー、世界を泣かせた「あの写真が欲しい」 ナダルの手を握った引退名場面を回顧
テニスのロジャー・フェデラー(スイス)は23日(日本時間24日)のレーバーカップで引退セレモニーを行った。ラファエル・ナダル(スペイン)とダブルスを組み、セレモニーの最中には涙ながらに手を握る2人の写真が話題になった。米紙「ニューヨーク・タイムズ」のインタビューでこのことについて問われ、「きっと秘密の『ありがとう』だったんじゃないかな」と粋な表現で語っている。
引退セレモニー中に話題になった名場面「きっと秘密の『ありがとう』だったんだ」
テニスのロジャー・フェデラー(スイス)は23日(日本時間24日)のレーバーカップで引退セレモニーを行った。ラファエル・ナダル(スペイン)とダブルスを組み、セレモニーの最中には涙ながらに手を握る2人の写真が話題になった。米紙「ニューヨーク・タイムズ」のインタビューでこのことについて問われ、「きっと秘密の『ありがとう』だったんじゃないかな」と粋な表現で語っている。
米紙「ニューヨーク・タイムズ」は「フェデラーが引退とナダルの手を握ったことについて『きっと秘密のありがとうだったのかな』」と見出しを打った記事を掲載した。同紙のコラムニスト、クリストファー・クラリー氏の質問に答えたフェデラーは、引退することをナダルに伝えたエピソードなどを明かし、「ナダルと手をつなぐ写真を見るのはどんな気持ち?」との質問を受けた。
その写真とは、試合後の引退セレモニーで英国出身のシンガーソングライター、エリー・ゴールディングが歌唱している最中、ベンチの隣同士で聞いていたフェデラーが号泣し、隣にいるナダルの手を握るようにしていた場面。ネット上で話題になり、2人の様子にもらい泣きするファンも多かった。「あれはほんの一瞬だったんだ」とフェデラーは言い、当時の様子について明かした。
「どこかの場面で僕はひどく嗚咽していた。分からないけど、全てが頭の中を通り過ぎて行った。この瞬間をみんなと体験できる自分がどれほど幸せなのかとね。それこそが、あそこにただ座っていることの美しさだと思う。音楽が流れる中で優位を見渡し、彼女(ゴーディング)により集中が行っていた。だから、写真を撮られていることすらほとんど忘れていたんだ。音楽が流れているから話せないし、だからどこかの場面で彼に触れたんだろうね」
このように語った上で「きっと秘密の『ありがとう』だったんじゃないかな」と表現したフェデラー。「何だったのか分からない。でも自分にとって、そのように感じたんだと思う。それが写真に撮られたということ。それも1枚じゃなくて、いろんな角度から撮られていてクレイジーだったよ。自分にとってとても意味深いものだから、あの写真が欲しいね」と語り、良い思い出になっているようだ。
(THE ANSWER編集部)