【世界陸上】世界新樹立のスウェーデン選手、米国に示した“敬意の行動”に感動「彼はアメリカン」
オレゴン世界陸上は24日(日本時間25日)に幕を閉じた。最終日まで世界新記録が生まれる興奮の大会となったが、その立役者の一人となったのは男子棒高跳びで6メートル21の世界新を樹立したアーマンド・デュプランティス(スウェーデン)。米国育ちの“新鳥人”として話題になったが、取材エリアでのインタビュー中に見せた行動に感動と称賛の声が集まっている。
オレゴン世界陸上最終日のワンシーン
オレゴン世界陸上は24日(日本時間25日)に幕を閉じた。最終日まで世界新記録が生まれる興奮の大会となったが、その立役者の一人となったのは男子棒高跳びで6メートル21の世界新を樹立したアーマンド・デュプランティス(スウェーデン)。米国育ちの“新鳥人”として話題になったが、取材エリアでのインタビュー中に見せた行動に感動と称賛の声が集まっている。
22歳のデュプランティスは5メートル87で1回失敗した以外はノーミスで、6メートルも一発クリアで金メダルが確定。その後に挑んだ6メートル6の大会新記録もあっさり更新し、そこからバーを一気に6メートル21に上げると、これも1回で成功させた。自身5度目の記録更新で金メダルに花を添えた。
元米国代表の棒高跳び選手である父と元スウェーデンのバレーボール代表選手の母の間に生まれたデュプランティス。15歳の時にスウェーデン国籍を選択した際は米国内から少なからず批判もあったというが、その後は年代別の世界新を次々と更新。昨年の東京五輪でも金メダルを獲得して名実ともに世界一の選手となった。
今では「天才ボウルター」とも呼ばれるが、ルイジアナ州の自宅で競技を始めたこともあり、米国へのリスペクトは忘れたことがないという。そんな言葉を証明したのが、金メダル後の取材エリアでの行動だった。優勝インタビューを受ける中、別の競技の表彰式で米国国歌が流れると移動の足を止め、胸に手を当てて国歌を聞き入った。
この様子を米放送局「NBC」の五輪専門ツイッターは「米国生まれのスウェーデン代表アーマンド・デュプランティスは、金メダルインタビューの途中で流れた米国国歌に話すのを止めた」との言葉とともに映像を公開。これには米ファンから「リスペクト」「ルイジアナボーイ」「彼はアメリカン!」といった感動と称賛の声が上がっている。
驚異的なワールドレコードで大会を締めくくった新鳥人。国籍は違えども“母国”での金メダルに感慨もひとしおだったようだ。
(THE ANSWER編集部)