異例の“救済1人レース”の結末に90年代伝説ジョンソンが衝撃「このスポーツは残酷だ」【世界陸上】
オレゴン世界陸上が23日(日本時間24日)、米オレゴン州ユージンのヘイワード・フィールドで第9日が行われた。女子100メートル障害予選で選手1人で走るという珍事が発生。隣のレーンの選手が転倒し、自身のハードルが倒されたため、本人の抗議により救済レースが行われた。しかし、最後の1台でまさかの転倒。予選敗退となった。この結末に五輪で4つの金メダルを獲得した伝説のマイケル・ジョンソン氏(米国)は「このスポーツは残酷だ」と驚いている。
オレゴン世界陸上女子100メートル
オレゴン世界陸上が23日(日本時間24日)、米オレゴン州ユージンのヘイワード・フィールドで第9日が行われた。女子100メートル障害予選で選手1人で走るという珍事が発生。隣のレーンの選手が転倒し、自身のハードルが倒されたため、本人の抗議により救済レースが行われた。しかし、最後の1台でまさかの転倒。予選敗退となった。この結末に五輪で4つの金メダルを獲得した伝説のマイケル・ジョンソン氏(米国)は「このスポーツは残酷だ」と驚いている。
伝説の五輪王者も驚きの結末となった。
まさかのハプニングは現地時間午前11時20分から行われた女子100メートル障害予選1組で起きた。抜け出していたリオ五輪銀メダリストのリア・アリが9台目でバランスを崩して続くラスト1台で隣のレーンのハードルも倒してしまった。煽りを受けた6レーンのアンネ・ザグレ(ベルギー)は13秒25の組5着で敗退となったが、レース後に不公正な競走となったことをアピール。大会側がこれを認めたため、およそ6時間後に7組目として再レースの措置が取られた。
ハードルは両サイドのレーンを含め、3台ずつ置かれた単独走に。場内の大歓声を浴び、ザグレは準決勝進出を狙ったが、今度は自身が最後の1台で脚をひっかけ、大きく減速。倒れ込みながらゴールになだれ込んだ。本人は呆然とした表情。14秒09で敗退は変わらず。それでも、予定外の1日2本のレース、ライバル不在のタイムが出にくい環境下で1人走り抜いたザグレに場内からは温かい大きな拍手が送られた。
これに反応したのが、ジョンソン氏。当時の200メートル、400メートル世界記録を樹立するなど、1990年代に圧倒的な強さを誇った五輪4冠のレジェンドは「ワオ! ベルギーのアンネ・ザグレは100メートル障害予選で他の選手に妨害されたが、準決勝に進出するための機会を与えられた」と自身のツイッターに投稿。さらに「彼女は最後のハードルで転倒。このスポーツは残酷だ」と結末に驚きを隠せない様子だった。
(THE ANSWER編集部)