他選手を転倒させ失格のイタリア女子選手 SNSに心無い中傷「お前は汚い」「出ていけ」【世界陸上】
16日(日本時間17日)に行われたオレゴン世界陸上(米オレゴン州ユージン、ヘイワード・フィールド)の女子1500メートル準決勝で、他選手を押して失格となったガイア・サバティーニ(イタリア)のインスタグラムに中傷が届いている。
オレゴン世界陸上女子1500メートル準決勝で起きたハプニング
16日(日本時間17日)に行われたオレゴン世界陸上(米オレゴン州ユージン、ヘイワード・フィールド)の女子1500メートル準決勝で、他選手を押して失格となったガイア・サバティーニ(イタリア)のインスタグラムに中傷が届いている。
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発端となったのは準決勝第1組のラスト1周、最終コーナーから直線に入った場面。5番手争いの密集で、最内を走っていたサバティーニが右の前にいたウィニー・ナニョンド(ウガンダ)を押すようにして進路を空けた。これでナニョンドは転倒。その外を走っていた田中希実も接触しかけ、外に膨らんだ。サバティーニが6番目、田中が7番目でゴール、ナニョンドは途中棄権となった。
各組の上位5着とタイム上位2人の決勝進出条件でサバティーニはタイムで届かず敗退だったが、その後に失格となり田中が6位に繰り上がり。号泣していたナニョンドは救済措置により、一転して18日(同19日)の決勝に進出が決まっていた。
レース後、サバティーニのインスタグラムでは大会前の投稿にコメントが増加。被害を受けたナニョンドは救済されたものの、「同じことまたやるつもりだろう。汚い。お前の走る場所なんてない」「出ていけ」「最低1年は出場停止」「ナニョンドとファンに謝れ」と心無い声が目立った。
こうした声を受けてか、新たに「ごめんなさい」とひと言だけ記した投稿には、母国のファンを中心にエールが続々。「いつだって味方だよ」「色々考えるのではなく速くなることだけ考えて」「諦めないで」「次はもっと強くなっている」などの声も寄せられていた。
800メートル、1500メートルは位置取り争いが激しく「陸上の格闘技」と言われ、接触が多い種目。また、アスリートとSNSを巡っては誹謗中傷が近年注目されており、日本でも東京五輪以降、さまざまなアスリートがメッセージを発信し、問題化している。
(THE ANSWER編集部)