女子ゴルフの30歳以上大会を有村智恵が発案したワケ 結婚・出産しても「諦めないで」
30歳以上の女子プロゴルファーによるペアマッチ「KURE Lady Go Cup」(賞金総額896万円、優勝賞金556万円)が13日、茨城・取手国際GCで開催された。出場者18人が9ペアになり、9ホール(パー37)変則ストロークのダブルス戦。一ノ瀬優希、服部真夕ペアが通算3アンダーで優勝を飾り、初代チャンピオンに輝いた。同大会は、高校同級生の有村智恵、原江里菜が発起人となり、昨年から準備。ツアーのオープンウィークとなったこの日に開催に至った。目的は結婚、出産などで試合出場をあきらめることもある30歳以上プロたちに活動の場を与えること。終了後、有村が思いをしみじみと語った。
「KURE Lady Go Cup」発起人は有村智恵&原江里菜、優勝は一ノ瀬優希&服部真夕ペア
30歳以上の女子プロゴルファーによるペアマッチ「KURE Lady Go Cup」(賞金総額896万円、優勝賞金556万円)が13日、茨城・取手国際GCで開催された。出場者18人が9ペアになり、9ホール(パー37)変則ストロークのダブルス戦。一ノ瀬優希、服部真夕ペアが通算3アンダーで優勝を飾り、初代チャンピオンに輝いた。同大会は、高校同級生の有村智恵、原江里菜が発起人となり、昨年から準備。ツアーのオープンウィークとなったこの日に開催に至った。目的は結婚、出産などで試合出場をあきらめることもある30歳以上プロたちに活動の場を与えること。終了後、有村が思いをしみじみと語った。
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大会を終え、発起人の有村と原が充実の笑みを浮かべた。
有村「うれしい気持ちであふれています。メディアの方々もたくさん来ていただき、30歳以上の選手に注目していただけて幸せな気持ちになりました」
原「後の組は盛り上がって騒がしかったですけど、私たちは真剣にやっていました。ここままではまずいと思いまして(笑)」
有村、原と同じ第1組には、2人にとって東北高時代の同級生の佐藤のぞみが、仲宗根澄香とペアを組んでプレーした。佐藤は結婚、出産で2019年を最後に試合から離れているが、有村は生き生きとボールを打つ友の姿がうれしかったという。
「試合から随分と離れているのに、いいゴルフをしていました。本当にうれしかったです。他にも久しぶりに顔を合わせ選手がいて、ワクワク感と楽しさがありました」
34歳の有村は今も第一線で活躍しているが、昨年12月に一般男性と結婚。同年代の選手が出産などを機にツアーを引退していく姿を見ていく中、原と相談し、「30歳以上の選手があきらめることを少なくしたい」と、今大会を発案したという。
「随分と前から考えていましたが、具体的には昨年から動き始めました」
スポンサー探しに動き、出場選手も集めた。佐藤のようにツアーから離れた選手を多く集めたかったものの、スケジュールの問題で今回は現役選手の方が多くなったが、「次からは離れた選手にもどんどん声をかけていきたいです」と言った。
ツアーは現在、20歳前後の若手選手が席巻している。一方で、45歳以上の選手には、日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)公認のレジェンズツアーが組まれている。有村と原にとっては、30歳から44歳までの選手に活動の場を与え、プロとしてモチベーションを持ってもらうことが願いだ。
現実問題、この年代選手による試合を多数組むことは難しく、JLPGA公認競技となることも至難。だが、有村も「いろんな協力はお願いしていきたい」と言い、原は「今回は無観客でしたが、有観客での開催も考えていきたい」と意欲を示した。
【「KURE Lady Go Cup」最終結果】
優勝 服部真夕、一ノ瀬優希ペア -3
2位 藤田さいき、下村真由美ペア -2
2位 木戸愛、笠りつ子ペア -2
2位 吉田弓美子、西山ゆかりペア -2
2位 藤本麻子、金田久美子ペア -2
2位 菊地絵理香、若林舞衣子ペア -2
7位 有村智恵、原江里菜ペア ±0
7位 佐藤靖子、甲田良美ペア ±0
9位 仲宗根澄香、佐藤のぞみペア +1
(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)