“危険スライディング”に広がる波紋 MLBは守備妨害の見解も、カ軍監督「悪くない」
米大リーグで賛否を呼んだ、スライディング騒動の波紋が広がっている。満塁の場面で内野ゴロから本塁に突っ込んだ三塁走者のスライディングが捕手の足に引っかかり接触。その弾みで捕手はバランスを崩し、悪送球した間に2者が生還した。リプレー検証が行われても判定が覆らず、米メディアやファンからは「意図的な接触で守備妨害になりうる」「何のためにルールがあるんだ?」などの意見が飛び交うなど、大きな話題となっていたが、MLBは公式サイトで「守備妨害となるべき」と見解を示している。
波紋を呼んでいる走者と捕手の接触プレー騒動、MLBが見解示す
米大リーグで賛否を呼んだ、スライディング騒動の波紋が広がっている。満塁の場面で内野ゴロから本塁に突っ込んだ三塁走者のスライディングが捕手の足に引っかかり接触。その弾みで捕手はバランスを崩し、悪送球した間に2者が生還した。リプレー検証が行われても判定が覆らず、米メディアやファンからは「意図的な接触で守備妨害になりうる」「何のためにルールがあるんだ?」などの意見が飛び交うなど、大きな話題となっていたが、MLBは公式サイトで「守備妨害となるべき」と見解を示している。
問題のシーンは28日(日本時間29日)に行われたカブス―パイレーツ戦だ。カブスが3-0とリードして迎えた8回無死満塁の好機。7番・ジメネスは遊撃正面のゴロ。パイレーツの遊撃手ロドリゲスは本塁へ送球し、余裕をもってアウトに。捕手のディアスが併殺を狙って一塁送球しようとした次の瞬間だった。
本塁に突っ込んできた三塁走者リゾは足から滑り込んだが、捕手のディアスの右足を引っかけるような形になった。バランスを崩したディアスは一塁への送球が浮いてしまった。右翼ファウルゾーンを転々とする間に2者が生還。足を痛めたディアスはその場に倒れ込み、球場は騒然となった。
ディアスを心配するナインが本塁付近に集まる中、パイレーツのハードル監督は守備妨害を主張し、リプレー検証を要求。しかし、およそ2分確認が行われたが、判定は覆らず。これに納得のいかない指揮官は抗議を続け、結局、退場処分になってしまった。
一連のシーンを「MLB Replay」は公式ツイッターに動画付きで公開。映像を観ると、捕手のディアスはホームベースを踏んで捕球した後、セオリー通りに前に一歩出て、送球しようとしているが、これに対し、リゾはタイミングが遅れながら足が伸びているようにも見える。映像を観たファンからも賛否の声が相次いでいた。
MLBは公式サイトで、「リゾのスライドは守備妨害となるべき」と見出しをつけて見解を示している。
「パイレーツとカブスは火曜、前日にパイレーツのエリアス・ディアス捕手がアンソニー・リゾから受けた物議を醸すスライディングについて、ルール上リゾの守備妨害となるべきと伝えられ、両クラブハウスで議論が再燃している」
MLBがプレーを見直した結果、スライディングに関するルール違反があったとの結論を出したという。