井上拓真、兄・尚弥の前座で大差判定勝ち! 世界&地域タイトル4つ保持は日本人初
ボクシングのWBOアジアパシフィック(AP)・スーパーバンタム級王者・井上拓真(大橋)が7日、さいたまスーパーアリーナで日本同級王者・古橋岳也(川崎新田)に3-0の大差判定勝ち(119-109、120ー108×2)し、両王座の統一に成功した。世界3階級制覇王者の尚弥を兄に持ち、世界、東洋太平洋、WBOAPに続いて日本タイトルも奪ったのは日本人初。古橋は前日計量を55.9キロで0.6キロの体重超過。再計量はリミット55.3キロでパスしていた。戦績は26歳の拓真が16勝1敗、34歳の古橋が28勝9敗2分け。
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ボクシングのWBOアジアパシフィック(AP)・スーパーバンタム級王者・井上拓真(大橋)が7日、さいたまスーパーアリーナで日本同級王者・古橋岳也(川崎新田)に3-0の大差判定勝ち(119-109、120ー108×2)し、両王座の統一に成功した。世界3階級制覇王者の尚弥を兄に持ち、世界、東洋太平洋、WBOAPに続いて日本タイトルも奪ったのは日本人初。古橋は前日計量を55.9キロで0.6キロの体重超過。再計量はリミット55.3キロでパスしていた。戦績は26歳の拓真が16勝1敗、34歳の古橋が28勝9敗2分け。
拓真が勝ち切った。序盤から接近戦を試みる相手に対し、アッパーやボディーを入れた。偶然のバッティングで右目上から流血した古橋は4回、体を預けながらボディーを連打。拓真はロープを背負う場面が目立ったが、足を使いつつ角度を変えたパンチで応戦した。5回終了後の採点は三者とも50-45で拓真を支持。中盤は同じような展開が続いた。
10回、古橋は左目上をカット。今度は拓真のパンチによる有効打とジャッジされた。11回は激しい打ち合いに。拓真はパンチを浴びながらも、ジャブやガードの合間を縫うアッパーを返した。最終12回もスピードを生かしながらパンチをヒット。終了のゴングが鳴り、2人は抱擁を交わした。
WBC世界バンタム級暫定王者だった拓真は、2019年11月に行われた兄・尚弥とドネアの第1戦前座で、正規王者ノルディ・ウーバーリ(フランス)に敗れて団体内の王座統一に失敗した。世界王座返り咲きを目指し、再起後は国内の実力者に2連勝。兄と同じ興行に出場するのはドネア第1戦以来2年7か月ぶりとなり、尚弥のビッグマッチに弾みをつける勝利を飾った。
古橋は1月に久我勇作(ワタナベ)との再戦を制し、日本王座2度目の防衛に成功した。6日の前日計量は拓真が一発パスした一方、自身は600グラムオーバー。1時間15分後の再計量をリミットの55.3キロでパスした。「すみません。お騒がせをしました。水分は出ていたけど、時間が足りなかった」と説明。体重を落とせる状態にはあったものの、計量までの時間配分にミスが生じたことを明かしていた。
メインイベントでは、WBAスーパー&IBF世界バンタム級統一王者の尚弥が、WBC同級王者ノニト・ドネア(フィリピン)と3団体王座統一戦を行う。
■井上拓真「自分のボクシングをさせてもらえなかった、古橋さんのガッツあふれるスタイルにのまれてしまった。今後に課題の残る試合になった。徹底して足を使えば、自分も技術は勝ってると思っている。それをやっていたら、世界の壁には通用しない。1階級上の相手と体力負けしない試合をするつもりだったけど、古橋さんの根性凄くて簡単にはいかなかった。自分の適正はバンタムと思っているけど、1階級上の相手と体力勝負で試合で戦えたことは凄く経験になる。これでバンタムに下げた時に体の強さも発揮できると思う。世界戦が決まったら一発で獲りたい。この後、アンディ、そして兄の尚弥、強豪ドネアとの試合が控えているので、皆さん最後まで熱い声援をよろしくお願いします」
(THE ANSWER編集部)