ネットで「お、ナイトゥー!」と愛される元DeNA戦士 球界最強の中継ぎ打ったサヨナラの秘話
「THE ANSWER」の連載「Restart――戦力外通告からの再出発」に登場し、現在はカシマヤ製作所の営業として活躍するプロ野球・元DeNAの内藤雄太さん。インタビューの中で掲載できなかった現役時代の秘話を「こぼれ話」としてここで紹介する。
カシマヤ製作所で営業を務める内藤さん、2011年の思い出
「THE ANSWER」の連載「Restart――戦力外通告からの再出発」に登場し、現在はカシマヤ製作所の営業として活躍するプロ野球・元DeNAの内藤雄太さん。インタビューの中で掲載できなかった現役時代の秘話を「こぼれ話」としてここで紹介する。
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内藤さんが最も輝いたシーズンは2011年。自己最多99試合に出場し、代打のほか複数ポジションをこなして貢献した。特に印象に残っているのは中日との開幕戦、相手の絶対的リリーバー浅尾拓也からサヨナラ打を放ったことだ。
「打ったというと綺麗なヒットだと思うかもしれませんが、僕の場合は打ったというより食らいついてなんとか当てたという感じ」と笑うように、必死の一本だった。4-4と同点の9回1死一、三塁。代打で登場し、外角パームボールに反応。打球はワンバウンドで浅尾の頭を越え、中前に抜けていった。チームに8年ぶりの開幕戦勝利をもたらし、もみくちゃにされた。
「代打でいろんな打席に立たせてもらいましたけど、あの年、あの時が一番歓声も耳に聞こえていて、落ち着いて打席にいたなと感じます。多分、開き直っていたんでしょうね。相手は何億円プレーヤーで、自分は何百万。『打てなくて当たり前だな』と思って立てたと思います」
負けをつけた浅尾はこの年、79試合で7勝2敗10セーブに45ホールド。防御率は驚異の0.41、年間の失点もたったの5で、リーグMVPを獲得している。そんな男から放った価値ある一打を、内藤さんは「あれで3年ぐらい選手寿命が伸びた」と表現した。