内村航平、現役最後の日 難度を落とす6種目、最後の最後まで貫きたい「美しい体操」
体操男子個人総合で五輪連覇した内村航平(ジョイカル)の引退イベント「KOHEI UCHIMURA THE FINAL」が12日、東京体育館で行われる。11日、参加選手たちは公開練習を前に会見。内村は現役最後の舞台へ、全6種目に挑む。
内村航平引退イベント
体操男子個人総合で五輪連覇した内村航平(ジョイカル)の引退イベント「KOHEI UCHIMURA THE FINAL」が12日、東京体育館で行われる。11日、参加選手たちは公開練習を前に会見。内村は現役最後の舞台へ、全6種目に挑む。
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約30年の競技人生最後の日、内村は床運動、鞍馬、つり輪、跳馬、平行棒、鉄棒の個人総合6種目を行う。「やっぱり6種目できてこそ体操」。出場10選手のうち、全種目やるのは内村のみ。エキシビション形式で行われるが「やる技はあまりここでは言いたくないですね」と言葉を濁し、難度を落として演技をすることを明かした。
「簡単なことだけど、『ちょっとあの技のさばき方はなかなかできないな』みたいな。他の選手には表現できない見せ方をできたらと思ってやってきた。今のルールでは、跳馬以外は10個も技をやらないといけないけど、10個もやらないです。半分もやらないかも。難しいことは十数年ずっとやってきたし、この場を使って最後に自分が今までやりたかった美しさっていうところを存分に見せられたら」
現役生活でこだわってきたのは「美しさ」と「着地」。会場は通常の大会と違って客席も近く、鉄棒を中央にするなど器具の配置も工夫がなされた。リオ五輪団体金メダルメンバーの白井健三さん、東京五輪個人総合&鉄棒2冠の橋本大輝(順大)、同団体銀メダルメンバーの北園丈琉(徳洲会)らが駆け付けた。内村は頭に描く。
「他の選手の構成を聞いている。できるだけやっている技が被らないようにしたい。それぞれの選手が一人ひとり自分の良さを出せる場にしたい。東京五輪の代表選手は(4月の)全日本選手権に向けてという形でやってくる。僕は美しさに(力を)振っていく。自分らしくやるために」
五輪と世界選手権を合わせて8連覇を達成し、個人総合40連勝の金字塔を打ち立てた。世界の体操史に名を残したレジェンドが最後まで「美しい体操」の矜持を届ける。
(THE ANSWER編集部)