もし今フィギュア大国ロシアから国籍変更すれば…元世界女王「どんな道選んでも悪者に」
ロシアのウクライナ侵攻が続く中、国際オリンピック委員会(IOC)はロシアとベラルーシの選手や関係者を国際大会からの除外を勧告。これに国際スケート連盟(ISU)も応じ、世界選手権などから両国の選手を除外すると発表した。フィギュアスケート大国ロシアから、大会出場のため国籍変更する選手が出てくる可能性について、同国の元五輪メダリストが母国メディアに語っている。
五輪メダリストのスルツカヤ氏が母国メディアに語る
ロシアのウクライナ侵攻が続く中、国際オリンピック委員会(IOC)はロシアとベラルーシの選手や関係者を国際大会からの除外を勧告。これに国際スケート連盟(ISU)も応じ、世界選手権などから両国の選手を除外すると発表した。フィギュアスケート大国ロシアから、大会出場のため国籍変更する選手が出てくる可能性について、同国の元五輪メダリストが母国メディアに語っている。
ロシアメディア「sportsdaily.ru」は、02年ソルトレイクシティ五輪銀、06年トリノ五輪銅と女子シングル2大会連続でメダルを獲得したイリーナ・スルツカヤ氏のインタビューを掲載。国際大会のロシア選手除外を受け、同国のフィギュア選手が国籍の変更を検討するかについて語っている。
元世界女王でもあるスルツカヤ氏は「国籍の変更について考え込むのは、我々の国で自分の地位を得られず、単に国際大会に出場したい選手たちです」とし、国籍変更を検討するのは層の厚いロシアでチャンスが得られない選手であると指摘した。
ISUが国際大会からロシアの選手を除外した現在の状況に関して、選手にアドバイスできることは少ないとしたスルツカヤ氏は「このような複雑な状況では、シーズンはどのみち終わりました。次のシーズンの開幕を待たなければなりません」と語っている。
ロシア選手がもし国籍変更した場合、その選手はファンにとって“裏切者”となるかと尋ねられると、スルツカヤ氏は「今の時代、どんな道を選んでも悪者になるということから判断すると、答えはイエスです。情報の戦争は急速に生じて、まだ長く続くでしょう。しっかりと(物事を)理解して優しい人々は私たちの国では少ないです」と回答。現在のロシアの国際的立場の悪さを踏まえ、皮肉も交えて語っていた。
(THE ANSWER編集部)