人気を誇るリーザ「ミーシン先生は私を怒鳴ったりしませんでした」

　20日に閉幕した北京五輪。フィギュアスケート女子シングルでは金メダルにアンナ・シェルバコワ、銀メダルにアレクサンドラ・トルソワのROC（ロシア・オリンピック委員会）勢が輝いた。両者を指導するのはエテリ・トゥトベリーゼ氏。厳格なことでも知られるが、ロシアで人気を誇る25歳エリザベータ・トゥクタミシェワがエテリ氏の指導について言及している。同国メディアが報じた。

　ロシアメディア「sovsport.ru」は「トゥクタミシェワがトゥトベリーゼ氏とともになぜ練習できないかを説明した」のタイトルで記事を掲載。「彼女は選手と指導者の対話が練習プロセスの重要な部分であると考えていると触れた」とも記し、YouTubeチャンネル「レダクツィア」のインタビューでトゥクタミシェワが語った考えを伝えている。

　2014年のグランプリ（GP）ファイナル、15年の世界選手権優勝などを誇るトゥクタミシェワ。女子フィギュア界ではベテランと言える25歳だが、3回転アクセルを武器に第一線で活躍。北京五輪代表とはなれなかったが、ファンから高い人気を誇っている。アレクセイ・ミーシン氏の指導を受けてきた“リーザ”は「私は高い結果を達成する方法がそれ（エテリ氏の指導法）だけだとは思いません」と語っている。

　エテリ氏は北京五輪で、ドーピング騒動で揺れた15歳カミラ・ワリエワに対し、フリーの演技直後に叱責する様子が海外メディアにも報じられた。確かな指導力と、スパルタ指導で知られるが、トゥクタミシェワはエテリ氏について「尊敬され、耳を傾けられ、愛される厳格なコーチ」と比較的理解を示しているようだった。

　ただ一方で「でも自分を知っているので、私はそのようなシステムでは練習できないでしょう」と、自分ならエテリ氏のもとで練習はできないとも説明。「私は、発言する権利があったり、コーチと対話したり、相談を持ち掛けられるのが好きです。ミーシン先生は決して私を怒鳴ったりしませんでした。私たちはいつもお互いに信頼しきっていて敬意に満ちた関係でした」と、ミーシン氏との関係が合っていると語っていた。