フィギュア元全米女王の26歳ゴールドは復帰後最高10位 演技後は涙、今大会で引退も
フィギュアスケートの全米選手権は7日(日本時間8日)、女子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)首位のマライア・ベルが初優勝。3枠ある北京五輪代表を当確させた。摂食障害などから復帰後、3度目の出場となったSP6位の26歳グレイシー・ゴールドは10位。今シーズン限りでの引退も囁かれており、米メディア関係者からは足跡を称える声が上がっている。
去就に注がれる注目「このカムバックがここで終わるか、キャリア続けるか」
フィギュアスケートの全米選手権は7日(日本時間8日)、女子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)首位のマライア・ベルが初優勝。3枠ある北京五輪代表を当確させた。摂食障害などから復帰後、3度目の出場となったSP6位の26歳グレイシー・ゴールドは10位。今シーズン限りでの引退も囁かれており、米メディア関係者からは足跡を称える声が上がっている。
6分間練習の選手紹介から大歓声を受け、リンクに立ったゴールド。冒頭の3回転ルッツは片手をついたものの、着氷させると続く3回転ループを綺麗に決めた。以降はジャンプでバランスを崩すシーンはあったものの、心を込めた4分間を滑り切った。キス・アンド・クライで104.31点、合計171.92点の得点が表示されると、目元に手をやり、涙をこらえた。
14年ソチ五輪団体銅メダル獲得に貢献し、全米選手権は14、16年と2度制したゴールド。うつ病、不安障害、摂食障害により、17-18年シーズンを全休し、翌シーズンのグランプリ(GP)シリーズのロステレコム杯で復帰。19-20年シーズンに3年ぶりに全米選手権に出場して12位、昨季は13位だった。今大会の10位は復帰後最高成績だった。
復帰4シーズン目、今季限りでの引退も囁かれており、思い入れのある「エデンの東」を演じたSP後には、米スポーツ専門局「NBCスポーツ」も「緑の衣装を着て『East of Eden』をSPで演じるときは、自分にとっての現役最終年であることを彼女は決めていた」と報じており、去就が注目されている。フリーの演技後にも複数の米メディア関係者が反応した。
名物記者ジャッキー・ウォン氏は「グレイシー・ゴールドはこの大会を、より偉大になるための足掛かりにすることができる。このカムバックがここで終わるのか、さらにキャリアを続けるのか私には分からない。しかし、スケート界は彼女を評価し、感謝している」とツイート。引退するにせよ、現役続行するにせよ、ゴールドが残した功績を称えた。
人気コメンテーター、ニック・マクカーベル氏は「スポーツは残酷だ。私たちは選手を『偉大』や『功績』という言葉を使って祝福する。しかし、それがなんだ? グレイシー・ゴールドが自分の愛していることを続け、自分自身に問いかけ高みを目指していることが偉大な功績なのである。これぞスポーツ」とドン底から這い上がって来たキャリアに拍手を送っていた。
(THE ANSWER編集部)