大一番で驚異のシュート成功率「100%」 大阪エヴェッサを救った大学3年生は何者か
HCは高島の守備力を「一番評価している」
高島は第1クォーター残り7分44秒、残り7分18秒と立て続けに右ウイングの位置から3ポイントシュートを決める。4分ほどの出場時間でベンチに一旦下がったが、その後も投入直後の勢いは衰えない。第2クォーターにも7得点を決めると、第3クォーター、第4クォーターもとにかく決め続けた。
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高島は実戦的なシューターだ。相手の手が伸びてくる前に打ち切るクイックリリースのスキルを持ち、さらにシュートのアーチが高い。しかもキャッチ&シュート、ボールを突いてからのシュート、速攻からのレイアップと、多彩な形からしっかり決めていた。
川崎はスカウティングビデオも用意して、高島への対策を事前にしていたという。しかし投入直後のわずかな緩みが尾を引いた。
佐藤賢次HCは悔いる。
「若い選手を1本目で乗らせてはいけない。最初のところの守り方が良くなかった」
最終的な出場時間は28分12秒。天日HCが「あとはどんどん引っ張って、若い選手だから疲れることもないしという感じでした」と説明するように、第4クォーターは一度もベンチに戻されなかった。
BS1の中継も入ったクリスマスの夜の大一番で、高島は誰もが認めるヒーローになった。
彼は昨季も9試合に出場し、1試合平均19.2分のプレータイムを得ている。本数は少ないながら、3ポイントの成功率は44.0%とやはり高かった。現在21歳で191センチ・81キロ。ポジションはSG(シューティングガード)かSF(スモールフォワード)を任される。大学ではハンドラーとして自ら切れ込むプレーも出しており、単なるシューターではない。
天日HCは、まず高島の守備力に着目している。
「一番評価しているのはディフェンスです。彼もディフェンスが好きだと思うんですよね。すごくエネルギーがあるし、足も動くし、機転も効きます」
本人もこう強調していた。
「去年もシュート、オフェンスでなくディフェンスで試合に出られたと思っています。今年も変わらず自分のやることはディフェンスです」
指揮官はこう口にする。
「オフェンスでは3ポイントも持っているし、サイズがある。というところで僕らは期待して、高島をこれからもどんどん使っていこうと思います」