大一番で驚異のシュート成功率「100%」 大阪エヴェッサを救った大学3年生は何者か
大阪エヴェッサのブースターにとっては、何よりのクリスマスプレゼントだったろう。
特別指定選手の高島紳司、川崎ブレイブサンダース戦で“完璧”な23得点
大阪エヴェッサのブースターにとっては、何よりのクリスマスプレゼントだったろう。
【特集】“欽ちゃん球団監督”片岡安祐美の今 2度の流産を経て母に…思春期の後悔「生理に見て見ぬふりを」
(W-ANS ACADEMYへ)
エヴェッサは12月25日の川崎ブレイブサンダース戦を前に橋本拓哉、ペリー・エリスがインジュアリー(故障者)リスト入りしていた。またカイル・ハントも、この試合はメンバー外。加えて相手は東地区の首位争いを千葉ジェッツと繰り広げている強敵。前日は81-90と敗れている。
そんなクリスマスゲームでチームを勝利に導いた立役者が、大東文化大3年の特別指定選手・高島紳司だった。彼はこの日、23得点を挙げて95-84の勝利に貢献。3ポイントシュートを5本、2ポイントシュートを4本放ってすべて成功している。つまり100%の成功率だった。
試合後の高島はこう述べていた。
「試合前は『何も考えずアグレッシブに行け』と言われて、それを表現できた。最初のシュートが入ったので、空いたら打とうという気持ちで打ち続けた」
12月は日本のバスケットボールファンにとって“出会い”の季節だ。大学のシーズンが終わり、4年生はそれぞれの進路に合流してプロのキャリアをスタートさせる。学校の部に在籍したまま公式戦の出場が認められる特別指定選手制度を使って、インターンシップ的な立場でコートに立つ3年生以下の選手も少なくない。例えば河村勇輝(東海大)は大学2年生ながら、B1の“3シーズン目”を横浜ビー・コルセアーズで迎えている。
高島も2020-21シーズンに続いてエヴェッサの門を叩いた。そしてこの川崎戦が今季の初登場。12分45秒のプレータイムを得た前日に続いて、25日はベンチスタートだった。
出番は思ったより早いタイミングで来た。第1クォーターの残り8分23秒、開始から1分半強で天日謙作ヘッドコーチ(HC)は彼をコートに送り出す。
天日HCはこう振り返る。
「高島くんは第1クォーターの5分に入れようと思っていたけれど、今日は川崎が大きい選手3人と、篠山くんと藤井くんでスタートしてきた。最初はエリエット・ドンリーがジョーダン・ヒースについていたけれどあまり良くなくて、DJ(ニュービル)がヒースにつくようにした。ドンリーは足回りが(篠山や藤井に対応するには)足りないけれど、高島は足も持っている。だから計画を早めて変えました」
この時点でスコアは3-8。ここから大学3年生が試合の流れを大きく変える。