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「戦術どうこうじゃない」 Bリーグ三遠が放った“エナジー”、泥沼14連敗を脱出

バスケットボールB1の三遠ネオフェニックスが、ようやく長い、長いトンネルを抜け出した。

三遠ネオフェニックスの松脇圭志【写真提供:三遠ネオフェニックス】
三遠ネオフェニックスの松脇圭志【写真提供:三遠ネオフェニックス】

三河に88-80と競り勝ち約2カ月ぶりの勝利、松脇圭志が試合後に繰り返した言葉

 バスケットボールB1の三遠ネオフェニックスが、ようやく長い、長いトンネルを抜け出した。

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 中断明けから、少しずつ光は差し込んでいた。例えば12月12日の千葉ジェッツ戦では、残り1分29分の時点で80-81と昨季のチャンピオンに対して大接戦を演じた。敗れはしたがそれまでの敗戦に比べ、明らかに内容に手応えを感じられるようになってきていた。

 そして迎えた26日、シーホース三河との“三河ダービー”第2戦。ロバート・カーター、津屋一球と2人の中心選手の不在を補うように、全員が40分間アグレッシブにプレー。88-80で競り勝ち、10月24日の茨城ロボッツ戦(83-66)を最後に約2か月遠ざかっていた白星を手にした。

 第4クォーターに3本の3ポイントシュートを含む12得点をマークしてチームを勝利に導いた松脇圭志は、試合後「エナジー」という言葉を繰り返した。

「本当にチームみんなでエナジーを出し切って勝つことができました。エナジーの部分だったり、変わると言って結局は何も変わってなかった部分が、今日の試合で変われたかなと思っています。バイウィーク中にいろいろと話をしましたが、その話で変わったというわけではなくて、結局は自分たちのエナジー、自分たちがやるかやらないか次第だったんだなっていうのは、今日の試合に勝って思いました」

 土曜日の第1戦では前半は互角に戦いながら、徐々に三河が得意とする走る展開に持ち込まれて、第4クォーターで失速。69-97の大差で敗れた。

「昨日のゲームでは自分たちが弱さを見せてしまった。オフェンス面でもディフェンス面でもかなりソフトにプレーしてしまいました。選手がしっかりと自分たちは何ができなかったのか、どれだけ連敗していて危機的な状況なのかということを全員が理解できていたので、今日はミーティングを短くしました。選手たちがそれをコート上で表現できたと思っています」(ブラニスラフ・ヴィチェンティッチHC)

 ヴィチェンティッチHCが短いミーティングの中で強調したのも「エナジー」だったと松脇は続ける。

「相手の戦術どうこうじゃなくて、自分たちのエナジーを出すか出さないかみたいなことを最終的には言っていました。今日はそのエナジーがより出た試合だった。今日はみんな疲れていると思いますよ(笑)。でも、ディフェンスのプレッシャーであったり、オフェンスで走ったりするとか、それくらいやらないと勝てないということが分かった。今日の試合をスタンダードにしていきたいです」

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山田 智子

愛知県名古屋市生まれ。公益財団法人日本サッカー協会に勤務し、2011 FIFA女子ワールドカップにも帯同。その後、フリーランスのスポーツライターに転身し、東海地方を中心に、サッカー、バスケットボール、フィギュアスケートなどを題材にしたインタビュー記事の執筆を行う。

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