「1.8秒の芸術」― 錦織、“美しきロブ”に実況感嘆「これぞまさに美味!」
テニスのマイアミ・オープンは25日(日本時間26日)、男子シングルス3回戦で世界ランク33位の錦織圭(日清食品)が同6位のファン・マルティン・デルポトロ(アルゼンチン)に2-6、2-6でストレート負け。16強進出はならなかったが、完全復活を目指す28歳は、第2セットに芸術的なロブショットを炸裂。ATP中継サイト「テニスTV」は「テイスティーなテニス」と動画付きで紹介し、実況は「これぞ、まさに美味なロブショットだ!」とうなっている。
デルポトロ戦で見せた芸術的ロブショットに脚光「テイスティーなテニス」
テニスのマイアミ・オープンは25日(日本時間26日)、男子シングルス3回戦で世界ランク33位の錦織圭(日清食品)が同6位のファン・マルティン・デルポトロ(アルゼンチン)に2-6、2-6でストレート負け。16強進出はならなかったが、完全復活を目指す28歳は、第2セットに芸術的なロブショットを炸裂。ATP中継サイト「テニスTV」は「テイスティーなテニス」と動画付きで紹介し、実況は「これぞ、まさに美味なロブショットだ!」とうなっている。
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一瞬、時を止めたかのようだった。第2セット、1-5と追い込まれて迎えた第7ゲームだった。
錦織のサービスから始まったラリー。デルポトロの強力なショットで左右に揺さぶられた。そして、デルポトロが徐々に前進。ネット際から放たれたスライスで左サイドに振られた次の瞬間だった。錦織はボールに追いつくと、バックハンドで高々と打ち上げた。角度を見たデルポトロは反応することをやめたほどだった。
そして、高々と舞ったボールは相手のベースライン際にギリギリで入った。一気に沸き立つ会場。ネット際から振り返って見送ったデルポトロも「これは仕方ない」と言わんばかりの表情でサバサバと戻り、実況は「これぞ、まさに美味なロブショットだ! ワンダフルな場面です。ケイは驚かせてくれますね。まさにセンスと言えましょう」とうなるように称えていた。
「テニスTV」公式ツイッターは「ケイ・ニシコリからテイスティーなテニス」と粋な表現でつづり、動画付きで紹介。映像を観ると、錦織が放ってからコートに落ちるまでに実に1.8秒かかっている。追い込まれた状況でも相手の動を冷静に判断し、しかも正確にロブショットを放つ技術はさすがだった。
試合こそ敗れたが、今大会は10か月ぶりに「マスターズ1000」で1勝を挙げた錦織。右手首の故障から完全復活へ、着実に、一歩ずつ歩みを進めている。
(THE ANSWER編集部)