コキナキス戦で見せた一打に海外反響「君は最高だよ、ロジャー・フェデラー」

　テニスのマイアミ・オープンは24日（日本時間25日）、男子シングルス2回戦で世界ランク1位のロジャー・フェデラー（スイス）が同175位のタナシ・コキナキス（オーストラリア）に6-3、3-6、6-7で逆転負け。初戦敗退を喫したが、試合中にはお洒落な背面ショットを披露。それにコキナキスも応戦する芸術的なラリーを、ATP中継サイト「テニスTV」公式インスタグラムが動画付きで紹介すると、海外ファンから「並外れたショットだ」「これが信じ難き何かだ」と反響を呼んでいる。

　試合であっても、魅せることを意識する。それが、一流ではなく超一流であるフェデラーの流儀だ。

　フェデラーのサービスの場面。すぐさま前進し、ネット際でコキナキスのショットを受けた瞬間だった。なぜかフェデラーはラケットを出さない。それどころかボールに背を向けるような仕草を見せた。そして、背中の後ろからヒョイッと出してリターン。見事に相手コートに返してみせたのだ。

　意表を突くショットに一気に観客も騒然。しかし、コキナキスも負けていない。予期せぬボレーが返ってきたが、冷静にコースを見極め、がら空きの右サイド奥を狙って一閃。飛びついたフェデラーも追いつかない、ラインいっぱいに打ち返し、逆にポイントを奪ってみせた。

　沸いていた歓声は一層大きくなり、実況も思わず「オーッ！」とうなるような声を上げていた。一連のラリーを「テニスTV」は「この2人はノッている。これが次なる段階だ」と題し、動画付きで紹介。映像を観ると、フェデラーは普通に返す余裕はあるはずだが、敢えて背面ショットを披露している様子がうかがえる。