なぜ、日本の体操界はずっとお家芸なのか 英解説者の持論「成功が成功を呼ぶんだ」
体操の世界選手権は22日、福岡・北九州市立総合体育館で行われ、東京五輪2冠の橋本大輝(順大)が男子個人総合で初優勝は逃したものの、堂々の2位となった。日本のお家芸を牽引する20歳の新ヒーロー。国際体操連盟(FIG)の公式コメンテーターとして大会を取材中の英識者は、日本体操界で次々と若手が台頭する理由を語った。
国際体操連盟の公式コメンテーターが解説「体操選手はお互いから学ぶ」
体操の世界選手権は22日、福岡・北九州市立総合体育館で行われ、東京五輪2冠の橋本大輝(順大)が男子個人総合で初優勝は逃したものの、堂々の2位となった。日本のお家芸を牽引する20歳の新ヒーロー。国際体操連盟(FIG)の公式コメンテーターとして大会を取材中の英識者は、日本体操界で次々と若手が台頭する理由を語った。
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五輪と世界選手権を合わせて8連覇した内村航平(ジョイカル)の功績はもちろんのこと、橋本のほか21歳の南一輝(仙台大)も床運動予選3位で決勝に進んだ。古くからお家芸として多数のメダルを獲得してきた日本の体操。英国でフリーランスのスポーツコメンテーターとして活動するオリー・ホグベン氏は、記者席から大会を見守っている中、「THE ANSWER」の取材に応じた。
「勝利が勝利を呼び込む。成功が成功を呼ぶんだよ。素晴らしい体操文化がすでにある場合、その文化を継続するのは比較的簡単なこと。体操選手はお互いから学ぶからね」
日本で若手が育つ文化に触れた同氏。過去5度の五輪で51競技を取材し、体操も「世界選手権は7回。主要大陸大会では全てコメンテーターを務めた」と熟知している。内村を追うように白井健三や橋本は成長し、内村も先輩たちの背中を見てきた。世代交代のサイクルを絶え間なく進めるには、若手の存在が不可欠だという。
「プレッシャーは大きいと思う。トップの体操選手なら、下からの押し上げは必要なんだよ。下を見た時に『この選手に地位を奪われるかもしれない。自分よりも優れているかもしれない』とね。そのためには層が厚くなければいけない。日本にはそれがあるんだ」
中国やロシアも強豪国。ホグベン氏は「各国が異なる方法を持っていると思う。でも、今の体操界では世界全体でコーチングや若い選手の指導法について話し合われているんだ。各国が互いに良いところを吸収し合うべきだね」と語った。
(THE ANSWER編集部)