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内村航平「本当に意地を見せた」 鉄棒暫定3位、歓声に感無量「結果はどうでもいい」

体操の世界選手権は20日、福岡・北九州市立総合体育館で第3日が行われ、日本男子が予選に登場した。内村航平(ジョイカル)は種目別鉄棒14.300の暫定3位。今大会は個人種目のみで争われ、男子予選はこの日午後8時50分まで実施される。22日に個人総合男子決勝、23、24日に種目別決勝が行われる。

世界体操・種目別鉄棒14.300で暫定3位となった内村航平【写真:Getty Images】
世界体操・種目別鉄棒14.300で暫定3位となった内村航平【写真:Getty Images】

世界体操第3日

 体操の世界選手権は20日、福岡・北九州市立総合体育館で第3日が行われ、日本男子が予選に登場した。内村航平(ジョイカル)は種目別鉄棒14.300の暫定3位。今大会は個人種目のみで争われ、男子予選はこの日午後8時50分まで実施される。22日に個人総合男子決勝、23、24日に種目別決勝が行われる。

 内村はH難度の離れ技「ブレトシュナイダー」を披露すると、カッシーナ、コールマンにも挑戦。着地も大きなミスなく決めた。スタンドからは大きな拍手が注がれ、両手でガッツポーズをつくった。演技後は日本代表Tシャツを客席に放り投げてプレゼント。ファンに感謝を込めた。

 会見では「良かった部分は正直一個もない。離れ業も距離が近かったし。本当に意地を見せたというか、本当にどうなってでも最後の最後までやり切ることを演技として出せただけです」とコメント。こう続けた。

「(有観客に)もうこれだよなという想いと、シンプルにこれが試合だなと。世界大会レベルになるとこれだけお客さんが入っていないとやっている方も盛り上がらない。生まれ故郷なので拍手に温かみを凄く感じた。本物の世界大会になったと感じた」

 32歳の内村は両肩痛など満身創痍の状態が続き、20年から鉄棒に専念。東京五輪は種目別鉄棒のみ出場したが、まさかの落下で予選落ちしていた。五輪から88日。生まれ故郷の北九州市で行われる今大会も鉄棒一本で優勝を狙う。個人総合、鉄棒で東京五輪2冠の20歳・橋本大輝(順大)も両種目に出場。新旧王者の直接対決に注目が集まる。

 決勝に向けて「今日やってみて思ったけど、結果は本当にどうでもいいんだなと思った。僕は散々残せるだけ残してきたので、お客さんに盛り上がってもらうこと。演技で返す。それがスポーツのあるべき姿だなと今日は凄く感じた。本当、結果とか、本当にどうでもいいなと思いました。予選通過も最低限の目標だけど、お客さんの前でやれることがありがたい。ぶっちゃけそれだけでよかった。今できることを精一杯やりたい」と話した。

 橋本は3種目で15点台に乗せ、初優勝を目指す個人総合88.040点の暫定1位につけた。鉄棒でも14.633で同首位。日本代表は第3班で、この日のうちに最終8班まで行われる。

 東京五輪・パラリンピックの閉幕以降、国内で行われる初の大規模な国際大会。政府の行動制限緩和に関する実証実験の対象となり、人数上限のない100%有観客で開催される。入り口ではワクチン接種証明や陰性証明書などが求められた。

(THE ANSWER編集部)

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