アンダーサーブに会場からはブーイングも

　男子テニスの元世界ランク1位アンディ・マレー（英国）が披露したアンダーサーブが話題だ。10日（日本時間11日）のBNPパリバ・オープン2回戦で18歳の同38位カルロス・アルカラス（スペイン）に2-1で勝利。第2ゲームでは相手を不意打ちした。ATP公式中継サイト「テニスTV」が動画を公開すると、海外ファンを「相手は見てすらいない」「完璧に遂行した！」と驚かせている。

　歴戦の覇者がまさかの作戦に出た。第2セット、1-1で迎えた第3ゲームだ。マレーは、ベースラインから距離をとって構えるアルカラスをちらりと見ると、ラケットを下から振り抜いた。緩やかに弧を描いたボールは、ネットを越えてバウンド。不意を突かれたアルカラスは動けず。会場はざわめき、ブーイングも混じる騒然とした雰囲気となった。

　動画を公開したテニスTV公式ツイッターは、文面に「すべての重要な角度」と記して投稿。海外ファンからは「ベースラインから5000フィートも離れて立つからこういうことになるんだ」「アンディはもっと良い選手なはずだ」「クールだね」「マイケル・チャンもやってたよね」「最高だ」「相手は見てすらいないな（笑）」「完璧に遂行した！」などとコメントが寄せられている。

　現在34歳で世界ランク121位のマレーは第1セットを先取されたものの、第2セット以降を取り返して逆転。3回戦進出を決めた。テニスTVのツイッターでは、試合後のマレーのコメントを紹介。昨年はアレクサンダー・ブブリク（カザフスタン）が多用して話題となったアンダーサーブについて「試合で初めてやった。それでエースを獲れたから、もし相手が遠くで構えていればまたやるかもしれない」と話したという。