銀メダル謝罪のキム・ボルムに同情論 韓国紙「大罪じゃない」「顔を上げて」
平昌五輪は24日、スピードスケート新種目の女子マススタートが行われ、高木菜那(日本電産サンキョー)が今大会2つ目の金メダルを獲得。その偉業に称賛が集まっているが、韓国紙が大きくスポットを当てたのは銀メダルのキム・ボルム。女子パシュートでの“内紛問題”で、国民の怒りを集めた同選手。“笑顔なき銀メダル”に、韓国国内では、同情を寄せる論調も出てきた。
笑顔泣き銀メダルのキム・ボルムに世論軟化? 「大罪を犯したわけじゃない」
平昌五輪は24日、スピードスケート新種目の女子マススタートが行われ、高木菜那(日本電産サンキョー)が今大会2つ目の金メダルを獲得。その偉業に称賛が集まっているが、韓国紙が大きくスポットを当てたのは銀メダルのキム・ボルム。女子パシュートでの“内紛問題”で、国民の怒りを集めた同選手。“笑顔なき銀メダル”に、韓国国内では、同情を寄せる論調も出てきた。
マススタートで銀メダルを獲得したキム・ボルム。しかしレースの直後には、観客席へ向かって、跪いて頭を下げた。表彰式でも笑顔はなかった。本来なら味方になるはずのホームの大観衆。しかし、声援は少なく、拍手もまばらだった。その光景はある種異様だった。
韓国紙「世界日報」は「キム・ボルム選手、顔を上げて。大罪を犯したわけではない」として、同選手の特集を掲載。キム・ボルムが起こしたあの“事件”直後の様子を伝えている。
「3日間、飲み食いしなかったも同然だった。外出はもちろん選手村の食堂に行くことも怖かった。ご飯を食べないと言うと代表チームの男性チームメイトがむりやり引っ張って行ったりもした。苦しい3日間だった。夜通し十分に眠れず、たくさん泣いた」
「トラックの上に立つ力もなかったが、彼女はスケートの紐をもう一度強く結んだ。自分が、今しなければならなくて、できることはただひとつだけだった」
19日のチームパシュート準決勝での“置き去り事件”、その余波をひきずったままの21日の7、8位決定戦での敗戦。このマススタートまでの3日間、彼女は心身ともに疲弊していた。だが、そこから奮い立って、再びリンクに立ったのだという。
「体はもちろん心の状態が最悪だったとしても表彰台の2番目に高いところに立った。ひょっとすると最上のコンディションで出場したならば金メダルも可能だったかもしれない」
心身ともに最高のコンディションなら……。そう思わせる結果だったと、同紙は伝えている。