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“ママさん”若林舞衣子が「63」で首位 6月末に亡くなった母へ誓い「後悔しないよう」

女子ゴルフの国内ツアー・GMO&サマンサカップが16日、茨城・イーグルポイントGC(6657ヤード、パー72)で開幕した。ツアー通算3勝の“ママさんゴルファー”若林舞衣子(ヨネックス)が9バーディー、ボギーなしの大会コースレコード63で回り、野澤真央(愛知製鋼)、濱田茉優(伊藤園)と並ぶ9アンダー。ホールアウト時点で暫定首位発進を決めた。

大会コースレコード63で回り、ホールアウト時点で暫定首位発進を決めた若林舞衣子【写真:Getty Images】
大会コースレコード63で回り、ホールアウト時点で暫定首位発進を決めた若林舞衣子【写真:Getty Images】

GMO&サマンサカップが開幕

 女子ゴルフの国内ツアー・GMO&サマンサカップが16日、茨城・イーグルポイントGC(6657ヤード、パー72)で開幕した。ツアー通算3勝の“ママさんゴルファー”若林舞衣子(ヨネックス)が9バーディー、ボギーなしの大会コースレコード63で回り、野澤真央(愛知製鋼)、濱田茉優(伊藤園)と並ぶ9アンダー。ホールアウト時点で暫定首位発進を決めた。


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 気温30度を超える暑さの中、若林は出だしの1番でバーディー発進。3、4番でも伸ばすと、6番から怒涛の5連続バーディーを奪ってみせた。14番もバーディー。ショット、パットともに冴えわたり、大会コースレコードとした。

「本当に暑かったです(笑)。前半はショットが切れていて思ったところに打てた。ショットもパットもよくかみ合った日だと思います。(大会コースレコードは)知らなかったです。パットは先週に続いてよく入ってくれる。目の前の一打に集中できている。5連続バーディーでも意識せず回っていました」

 2018年11月から産休制度を利用し、19年4月に第一子となる長男を出産した33歳。姉や会社員の夫のサポートを受けながら昨年6月の20-21年シーズン開幕戦からツアーに復帰した。復帰に向けてスイング改造に挑戦して飛距離がアップ。前週は堀琴音(ダイセル)とのプレーオフに敗れ、2位で悔し涙を流した。

「私は4日間いいプレーしたし、堀さんが本当によかった。(この日は)ショットは朝に比べると後半はキレがなくなって疲れが出ている。暑さ対策として日陰を歩くようにしたり、常に日傘を差したり、水分を摂ったりしました」

 6月最終週のアース・モンダミンカップ最終日に母が死去。「特定疾患にもなっている難病。幼い頃から付き合ってきたそうです」。以前から入退院を繰り返しており、今年はコロナ禍で面会も簡単にはできなかった。ようやく面会できたのは亡くなる3日前。地元・新潟の病院に駆け付け「寝たきりで本当に危ないかもしれないと聞きました」。最終日は姉から「心拍が下がっている」と聞いてスタート。プレー中は「怖くて携帯を見られなかった」とラウンド後に亡くなったことを知った。

 母への想いを問われると、声を詰まらせながら涙を流した。

「ホールアウトした後に新潟に行って葬儀に参列しました。やっぱり……会いに行けなかったのが本当に後悔していることなので、自分のゴルフだけは後悔しないように自分を信じてプレーしようと決めました」

 17年3月以来、約4年4か月ぶりの4勝目がかかっている。勝てば1988年のツアー制施行後では6人目の“ママさんV”だ。今大会は有観客で2歳の長男が初めて生観戦。「朝の練習場から『ママ、ママ』と言ってくれた。スタートホール、上がる時は近くにいてくれた。力をもらいます。悔いのないように一つ一つ攻めていくゴルフができたら」と全力プレーを誓った。

(THE ANSWER編集部)


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