25歳秦澄美鈴が「走り幅跳び女王」に 表彰式で“No.1”の笑顔「悔いは残ってない」
東京五輪代表の最終選考会を兼ねた陸上・トラック&フィールド種目の日本選手権が24日、大阪・ヤンマースタジアム長居で開幕。女子走り幅跳びは、25歳の秦澄美鈴(シバタ工業)が6メートル40(向かい風1.3メートル)で2年ぶり2度目の優勝を飾った。
陸上・日本選手権
東京五輪代表の最終選考会を兼ねた陸上・トラック&フィールド種目の日本選手権が24日、大阪・ヤンマースタジアム長居で開幕。女子走り幅跳びは、25歳の秦澄美鈴(シバタ工業)が6メートル40(向かい風1.3メートル)で2年ぶり2度目の優勝を飾った。
【特集】“欽ちゃん球団監督”片岡安祐美の今 2度の流産を経て母に…思春期の後悔「生理に見て見ぬふりを」
(W-ANS ACADEMYへ)
表彰式で金メダルを手に、女王として“No.1”の笑みを輝かせた。秦は追い風1.0メートルの1回目に6メートル22。20選手中トップに立ったが、5回目を先に跳んだ高良彩花(筑波大)が6メートル28(追い風0.1メートル)をマークした。その後に5回目を迎えた秦が6メートル40で逆転。向かい風1.3メートルにも対応し、風向きが変化する状況で鮮やかに跳んでみせた。
「今日は風向きが前半は定まらない状況。前半は助走や踏み切りが合わなくて、後半になって完全に向かい風が多くなった。向かい風に対応する助走に切り替えてやっていくと、記録的には伸ばすことができて、自分の跳躍を立て直すことができたと思います。前半は思うようにいかなかったので焦りはあったのですが、自分が良い助走と踏み切りをする気持ちがあれば、そのタイミングは絶対に来ると思っていた。今日は試合を淡々と進めることができたと思います」
大阪・八尾市出身で、169センチの長身。16歳から陸上を始め、走り高跳びでインハイに出場すると、大学で走り幅跳びに取り組み始めた。本格転向後は19年に6メートル45をマーク。同年日本選手権で初優勝を遂げると、今年4月に6メートル65(追い風1・1メートル)で自己ベストを一気に20センチ更新した。
この日は上限5000人の有観客で行われた。メインスタンドには来場が許されたが、走り幅跳びは反対のバックスタンド側。一般客はおらず、関係者だけの客席だった。「日本選手権で観客が入っているのは本当に嬉しいこと。(バックスタンドは)コーチと選手のみで少し寂しい気持ちはしたのですが、やっぱり観客がいるといないでは気持ちが違う。有観客の試合ができて嬉しいなと思いました」と地元の後押しに喜んだ。
五輪参加標準記録6メートル82には届かず。「今日は優勝するという目標に加えて東京五輪の参加標準記録を切るという目標があったので、記録的には心残りな試合にはなってしまったのですが、今日の全力は尽くせたのかなと思っているので悔いは残っていません」と振り返った。
(THE ANSWER編集部)