男子100mが予想外の幕開け サニブラウンら9秒台3人が5~7番手、ケンブリッジ準決敗退
東京五輪代表の最終選考会を兼ねた陸上・トラック&フィールド種目の日本選手権が24日、大阪・ヤンマースタジアム長居で開幕した。男子100メートル準決勝では、山縣亮太が10秒16(無風)の全体トップで決勝進出。史上最もハイレベルな争いが予想されたが、波乱が続出した。上位8人による決勝は25日午後8時30分に行われる。
陸上・日本選手権男子100mは波乱続出
東京五輪代表の最終選考会を兼ねた陸上・トラック&フィールド種目の日本選手権が24日、大阪・ヤンマースタジアム長居で開幕した。男子100メートル準決勝では、山縣亮太が10秒16(無風)の全体トップで決勝進出。史上最もハイレベルな争いが予想されたが、波乱が続出した。上位8人による決勝は25日午後8時30分に行われる。
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6日に9秒95の日本新記録を樹立した山縣は、持ち前の安定感を発揮した。好調の多田修平も10秒17の2番手で通過。しかし、予想外の展開が起きた。9秒97の前日本記録保持者サニブラウン・ハキームは得意の後半に巻き返せず、10秒30の1組3着。東京農大二高の栁田大輝が先着すると、スタンドではどよめきが起きた。サニブラウンは他の組の結果を待った上で冷や汗をかく7番手での通過となった。
東海大のデーデー・ブルーノが10秒21で4番手に割って入り、右アキレス腱痛を抱えた桐生祥秀が10秒28で5番手、小池祐貴が10秒35の6番手となった。自己ベスト9秒98の2人はなんとか決勝進出。東田旺洋(栃木スポ協)が10秒35で8番手に滑り込んだ。
自己ベスト10秒03のケンブリッジ飛鳥は、まさかの準決勝敗退に終わった。3組で最も不利となる向かい風0.9メートルで組5着の10秒44。ここまで世界陸連の定めた期間内に五輪参加標準記録10秒05を切っておらず、他の選手とは異なるプレッシャーのかかる大会。16年は優勝でリオ五輪出場を決め、4×100メートルリレーでは史上最高の銀メダル獲得に貢献したアンカーが個人種目での代表入りが消滅した。
山縣は「明日の決勝1本に出しきるつもりでぶつけていきたい。もう本当にここで全てが決まるレースになる。とにかく悔いがないように自分のレースに集中して思い出に残る日になればいいなと思います」とコメント。2年ぶり大会出場のサニブラウンは「日本選手権のレベルが上がってますね」と振り返った。
桐生は「アキレス腱は何をしていても、歩いていても痛い。2本終わったので、決勝は今日よりは思い切って行けると思う」と切り替えた。参加標準記録10秒05を切った上で今大会3位以内に入れば内定。すでに山縣、サニブラウン、桐生、小池、多田の5選手が同記録を突破済み。3枠の代表権はこの5選手から生まれるのか、それとも新たに参加標準記録を切る選手が現れるのか。
【決勝進出者】
山縣亮太(セイコー)、10秒16(無風)
多田修平(住友電工)10秒17(-0.4m)
デーデー・ブルーノ(東海大)、10秒21(-0.4m)
栁田大輝(東京農大二高)、10秒22(無風)
桐生祥秀(日本生命)、10秒28(-0.9m)
小池祐貴(住友電工)、10秒35(-0.9m)
サニブラウン・ハキーム(タンブルウィードTC)、10秒30(無風)
東田旺洋(栃木スポ協)、10秒35(-0.9m)
(THE ANSWER編集部)