28歳の女王・野口も舌を巻いた潜在能力「秋彩ちゃんは一瞬で帰ってきた」

　昨年は4位。「まずは決勝に残ろうということだけ」と無欲で挑んでいたが、予想を上回る結果に。優勝した野口も第3課題を振り返り、「ビックリしました。自分は考えている時間が多かったのに、秋彩ちゃんは一瞬で（クリアして）帰ってきたので。なんでそんなにすぐ、この課題が分かるんだろう」と潜在能力に舌を巻いた。

【特集】“欽ちゃん球団監督”片岡安祐美の今　2度の流産を経て母に…思春期の後悔「生理に見て見ぬふりを」
（W-ANS ACADEMYへ）

　スポーツ界全体でいえば、卓球の張本智和（エリートアカデミー）と同じ2003年生まれの中2世代。昨年の世界ユース選手権を制すなど、将来を嘱望されてきた一人だ。試合後は10台以上のテレビカメラに囲まれ、この後にしたいことを問われると「雪見だいふくが好きなので、雪見だいふくが食べたい」と14歳らしさをのぞかせた。

　周囲からは「まだ身長が伸びていると言われる」といい、伸びしろも十分。今後は全日本選手権を照準に定めた上で「五輪強化選手に選ばれて合宿に行けるようになりたい」と力を込めた。東京五輪に採用され、一躍、盛り上がりを見せるクライミング界。大会史上最多1661人が詰めかけたこの日、最もまばゆい輝きを放った。