ラグビー日本代表、逆転を呼んだ新ルーティン 前半終了後に円陣「今年から入れた」
ラグビー日本代表が12日、静岡・エコパスタジアムでサンウルブズと強化試合を行い、32-17で勝利した。史上初の8強入りを果たした2019年ワールドカップ(W杯)日本大会以来、601日ぶりの代表戦。主将のFLリーチ・マイケル、PR稲垣啓太、SO田村優など当時のメンバー13人が先発に名を連ねた。観衆は1万8434人だった。
前半終了後、ロッカーに向かう前に組んだ円陣「リフレッシュとコミュニケーション」
ラグビー日本代表が12日、静岡・エコパスタジアムでサンウルブズと強化試合を行い、32-17で勝利した。史上初の8強入りを果たした2019年ワールドカップ(W杯)日本大会以来、601日ぶりの代表戦。主将のFLリーチ・マイケル、PR稲垣啓太、SO田村優など当時のメンバー13人が先発に名を連ねた。観衆は1万8434人だった。
前半は劣勢を強いられた日本だったが、31分にSO田村優がペナルティキックを決め、新生・日本代表の初得点を記録。しかし、優位に進められず、3-14とまさかの展開で前半を折り返した。後半は積極的に選手交代を行い、25分にCTB中村亮土が逆転トライ。一度は追いつかれたが、残り10分を切ってテビタ・タタフなどの2トライで突き放した。
今回は19年W杯でアイルランドから歴史的勝利を挙げた会場で有観客開催。1万8434人の観衆が詰めかけた。1年8か月ぶりの代表戦に勝ち、ジェイミー・ジョセフヘッドコーチ(HC)とリーチがオンライン会見に登場。ジョセフHCはこう振り返った。
「サンウルブズがゲームを仕掛けてきた。貪欲さがあったと思う。パンチを食らった感じだと思いますが、後半に修正できたと思います。長い間試合をできていなかったので、スムーズにいかない部分は想像していた。相手も半分は代表チーム。プレッシャーの中で試合をしていくのは必要なこと。相手はライバル心も燃やすプレーもたくさんあった。サンウルブズがプレッシャーをかけてきたけど、チームとして後半に改善できた。こちらは後半に入ったメンバーがインパクトを与えてくれた」
リーチは「最初からブレイクダウンへのプレッシャーがあってやりたいゲームができず、ちょっとずつ崩れてしまった」とコメント。前半終了後、ロッカーに向かう前に円陣を組んだ理由、課題についてこう続けた。
「今年から新しく入れたことです。ハーフタイムでロッカーに帰る時にバラバラになる。チームとしてリフレッシュすることとコミュケーションを取るのが大事。それでハドルを組んだ。前半の悪いプレーを気にせずにリスタートしよう、後半はしっかり入ろうと話をした。ここまでの準備では一人ひとり必要なことを意識してやってきた。課題はやったことを試合に生かすこと。それに集中しないといけない。(練習で)言ってきたことは正しいけど、実行力が足りていない」
コロナ禍で昨年の代表活動は中止。先月26日から大分・別府合宿で再始動した。今後は欧州遠征として英国系4協会の選抜チーム、全英・アイルランド代表ライオンズ戦(スコットランド)を26日に予定。7月3日には敵地でアイルランドと戦い、23年W杯フランス大会に向けて強化を図っていく。リーチは「ライオンズ戦に向けてやらないといけないのは、全ての局面。ボールキャリーのスピードとかも、もう一回意識を上げないといけない」と課題を口にした。
(THE ANSWER編集部)