韓国が誇る新星の実力に太鼓判「次のレベルの偉業を果たせると思う」

　テニス界のみならず、スポーツ界きっての「紳士」として知られるフェデラーは、グランドスラム通算30度目の決勝進出にも、苦渋の決断を強いられた対戦相手を気遣った。チョン・ヒョンの躍進を心から称えると、観衆からは割れんばかりのスタンディングオベーションが起きた。

【特集】“欽ちゃん球団監督”片岡安祐美の今　2度の流産を経て母に…思春期の後悔「生理に見て見ぬふりを」
（W-ANS ACADEMYへ）

　今大会で韓国勢初のグランドスラム4強進出を果たしたチョン・ヒョンの将来について訊かれたフェデラーは、「今日は問題を抱えながらのプレーだったので、何とも言えない。だからこそ、多くの人々がショックを受けている。私は彼が怪我でタイムアウトを求める前から異変には気づいていたんだ」と前置きしながらも、その実力に太鼓判を押した。

「彼には素晴らしい冷静さがある。彼はすでに偉大な選手だけれど、次のレベルの偉業を果たせると思う。トップ10入りは間違いない。あまり彼にプレッシャーをかけたくないんだけど、彼は良い仕事をした。なぜ彼が先週と今週、ノバク（ジョコビッチ）、サシャ（アレクサンダー・ズベレフ）を倒してきたのか分かった。彼は偉大な、素晴らしい選手になると思うよ」

　現在世界ランク58位のチョン・ヒョンだが、4回戦でノバク・ジョコビッチ（セルビア）を破った後には、ATP公式サイトが次に発表されるランキングで「トップ30入りを果たす」とレポートしていた。フェデラーはコートの先に、“未来のトップ10プレーヤー”を見出していたようだ。