元日本女王・北村夢が800mV 田中希実とデッドヒート「負けないぞ、という気持ち」
東京五輪まで約3か月となった中、陸上の静岡国際が3日、静岡・エコパスタジアムで行われた。タイムレースで行われた女子800メートルでは2017、18年日本選手権女王の25歳・北村夢(エディオン)が2分3秒05で優勝した。五輪参加標準記録は1分59秒50。
静岡国際、2017&18年日本選手権女王・北村夢が出場
東京五輪まで約3か月となった中、陸上の静岡国際が3日、静岡・エコパスタジアムで行われた。タイムレースで行われた女子800メートルでは2017、18年日本選手権女王の25歳・北村夢(エディオン)が2分3秒05で優勝した。五輪参加標準記録は1分59秒50。
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北村は序盤から先頭集団に入ると、400メートル通過時点で2位につけた。250メートル付近で先頭に。残り200メートルを切ったところで、田中希実(豊田自動織機TC)の猛追を受けた。ラストは2人のデッドヒートとなったが、北村が意地を見せて振り切った。田中は2位。北村はレース後の会見ではこう振り返った。
「後ろから希実ちゃんの足音が聞こえて、とにかく走らないといけないと思った。スピードはだいぶ戻ってきているので、スピードには自信があります。久しぶりの大きな大会で勝ち切ることを目標としていました。2分3秒台は大きな収穫だったと思います。今年はちょっとだけコロナが落ち着いた時に沖縄の暖かい場所で走り込めた。それでシーズンインの初戦から走り込めたと思います」
2017年9月、日本記録にあと0秒47と迫る歴代2位の2分0秒92をマーク。日本人初の1分台を視界に捉え、18年日本選手権で連覇を果たした。しかし、コロナ禍の自粛期間中だった昨年は練習を大きく制限された。調整不足が影響したのか、本格的な練習再開後に右ハムストリングを肉離れ。まともに練習ができたのは9月初旬だった。
約1か月の短い期間で10月の日本選手権に臨み、2分14秒02の2組9着で予選落ち。レース後はコロナ禍と故障の影響を明かし、調整の難しさを語りながら涙を流していた。それでも、今年は4月に2分05秒47と復調。3年ぶりの2分3秒台となり「前の自分の走りは意識していない。走りと気持ちがかみ合うように練習してきました」と振り返った。
女子800メートルの五輪参加標準記録は1分59秒50。「あまりタイムを出そうという意識はしない。走りを合わせれば、タイムは自然と出ると思います。年下の選手もタイムが上がってきている。負けないぞ、という気持ちです。大学の時に国内無敗のシーズンがあった。今シーズンはもう一度そのような活躍ができる年にして、五輪に繋げられる走りを意識したい」と前を向いた。
(THE ANSWER編集部)