19歳山下美夢有、300万円“先行投資”で初V 昨夏購入の弾道計測器「効果が出ている」
女子ゴルフの国内ツアー・KKT杯バンテリンレディスは18日、熊本空港CC(6501ヤード、パー72)で最終日が行われた。2打差の4位で出た19歳の山下美夢有(みゆう・加賀電子)が7バーディー、1ボギーの66で回り、大会新の通算14アンダーでツアー初優勝。昨年2勝した笹生優花(ICTSI)に続き、2001年度生まれ2人目の優勝者となった。
KKT杯バンテリンレディス最終日
女子ゴルフの国内ツアー・KKT杯バンテリンレディスは18日、熊本空港CC(6501ヤード、パー72)で最終日が行われた。2打差の4位で出た19歳の山下美夢有(みゆう・加賀電子)が7バーディー、1ボギーの66で回り、大会新の通算14アンダーでツアー初優勝。昨年2勝した笹生優花(ICTSI)に続き、2001年度生まれ2人目の優勝者となった。
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山下は2、4、6、9番でバーディーとし、前半だけで4つ伸ばした。首位で出た高橋彩華らを鮮やかに逆転し、2位と3打差の単独首位で後半へ。10番で1つ落としたが、11、12番で連続バーディーを奪った。15番では約5メートルのパットを入れてバーディー。そのまま逃げ切り、圧勝で初優勝。グリーン上のインタビューで涙を流した。
優勝会見では「ここまで来ることができたのは、たくさんの方々に支えられて応援もしていただいたから。そういう思いがあって嬉しくて泣いてしまいました」と心境を吐露。身長150センチと小柄ながら正確なパットやアプローチなどを武器に奮闘。優勝者に贈られるグリーンジャケットを着て会見に臨み「サイズはピッタリです(笑)。ピッタリちょうどです!」と満面の笑みを浮かべた。
中学生になる頃から「身長は伸びないとわかっていた」と割り切っていた。飛距離を伸ばすことを意識せず「背は伸びないけど、次にどうしていこうか考えていた。この身長でどこが足りないか。マイナスには考えず、いろいろやらないといけないことがある。身長のことは考えないようになった」と、小技やショットの正確性を磨いた。
19年プロテストに合格。当時のドライバー平均飛距離は220ヤードしかなかった。トレーニングの成果もあり、約1年半で約20ヤードアップ。持ち前の高精度のショット、オフに重点的に磨いたアプローチも合わさり、優勝争いができるようになった。昨夏に「人生で一番高い買い物」と約300万円の弾道計測器「トラックマン」を購入。“先行投資”のおかげでショットの縦距離がこれまで以上に掴めるようになった。
「トラックマンを使ってから自分のキャリーも3ヤード刻みでできるようにしようとしていたので、効果が出ているのだと思います。(今できるのは)まだ5ヤード刻みくらい。3ヤードが目標なのでそれをできるようになりたい」
2001年8月2日生まれの19歳。大阪・寝屋川市出身で5歳からゴルフを始め、大阪桐蔭高では全国高校選手権関西大会、関西女子アマを制し、トヨタジュニアW杯で日本代表の団体戦優勝に貢献した。19年はプロテストの受験可能年齢が1歳引き下げられ、笹生、西郷真央(大東建託)とともに3人しかいない「女子高生プロ」に。「また2、3勝とできるように頑張っていきたい」。次々と若手が台頭する女子ゴルフ。またニューヒロインが誕生した。
(THE ANSWER編集部)