敗れてもなお多大な敬意表される吉田沙保里 揺るがない「レジェンド」の称号
リオデジャネイロ五輪のレスリング女子53キロ級決勝で敗れ、4連覇を逃した吉田沙保里(フリー)。第1ピリオドで1ポイントを先取したが、第2ピリオドで4ポイントを奪われ、金メダルに届かなかった。
金メダリストも多大な敬意、「彼女はヒーロー」
リオデジャネイロ五輪のレスリング女子53キロ級決勝で敗れ、4連覇を逃した吉田沙保里(フリー)。第1ピリオドで1ポイントを先取したが、第2ピリオドで4ポイントを奪われ、金メダルに届かなかった。それでも、ここまで頂点に君臨し続けてきた33歳は相手選手から大きな敬意を表されている。海外メディアが特集で伝えている。
米テレビ局「NBC」電子版は、吉田を破り、金メダルを手にしたヘレン・マルーリス(米国)のここまでの道のりを紹介。昨年の世界選手権で55キロ級の女王となったが、オリンピックには55キロ級が存在せず、53キロ級を選んだ。新たなトレーニングと栄養摂取計画を組み立て、パワーを犠牲にしない減量計画を進めたという。
「私は長い間、サオリとレスリングをすることを夢見ていたの。彼女はヒーローよ。彼女はレスリング界で最も勲章を手にしているレスラー。彼女と戦えるなんて最高に光栄なの」
マルーリスはそう語り、金メダルの喜びに涙しながらも吉田への深い敬意を忘れようとしなかったという。
記事でも「ヨシダのレジェントとしての立ち位置はマルーリスの中で失われなかった」とレポート。「ヨシダも自分自身の歴史を打ち立てる冒険の途中だった。日本のスーパースターは過去14年間で2度しか負けたことがなかった。チームメートのカオリ・イチョウが最初に達成後、史上2人目となる4つ目の金メダルを手にするレスラーとなろうとしていた」とも伝え、その功績を称えている。
霊長類最強とも称された吉田はリオ五輪決勝で敗れてもなお、女子レスリング界の伝説であることに変わりはないようだ。
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ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images