「会社員クライマー」からプロに 東京五輪落選の藤井快が復活V「出る大会全て勝つ」
スポーツクライミングのボルダリング・ジャパンカップ(JC)は31日、東京・駒沢屋内球技場で準決勝と決勝が行われた。上位6人による男子決勝では、藤井快(TEAM au)が3年ぶり4度目の復活V。東京五輪代表からは落選したが、プロ転向初戦の28歳が意地を見せた。楢崎智亜(TEAM au)が2位、緒方良行が3位だった。
ボルダリング・ジャパンカップ準決勝&決勝
スポーツクライミングのボルダリング・ジャパンカップ(JC)は31日、東京・駒沢屋内球技場で準決勝と決勝が行われた。上位6人による男子決勝では、藤井快(TEAM au)が3年ぶり4度目の復活V。東京五輪代表からは落選したが、プロ転向初戦の28歳が意地を見せた。楢崎智亜(TEAM au)が2位、緒方良行が3位だった。
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準決勝を6位で通過した藤井は、決勝の4課題全てを完登して雄叫びを上げた。同じく全完登の楢崎、緒方をアテンプト数(トライした数)で下回って優勝。3連覇した18年大会以来の栄冠で復活を印象づけた。「今年こそ4度目の優勝を、と思っていました。今年は出る大会全て勝つつもりです」と胸を張った。
中京大卒業後は、都内のクライミングジムのスタッフとして勤務しながら競技を続け、「会社員クライマー」と呼ばれた。しかし、コロナ禍で大会がなくなり、昨夏に悩んだ。「いま全てを出し切っているわけではないので、残り少ない競技人生で後悔したくない」。今年からプロ転向を決意。より競技に集中できる環境をつくり、スポンサー集めにも奔走中だ。
国際連盟と日本協会による東京五輪出場基準の解釈を巡る問題では、昨年12月にスポーツ仲裁裁判所(CAS)が出した裁定で代表選手が決定。藤井は代表落ちとなった。それでも前を向き「プロ転向1発目の試合で『何が何でも』という気持ちだった」と強い思いで優勝。3月にはスピード、リードのJCも控える。「そこに照準を合わせて頑張っていきたい」。若手が目を引くクライミング界で存在感を発揮し続ける。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)