野中生萌、揺れる東京五輪に心境吐露 CAS裁定で代表内定も「いつまでも決まらない」
スポーツクライミングのボルダリング・ジャパンカップは30日、東京・駒沢屋内球技場で予選が行われた。東京五輪代表の野中生萌(みほう・XFLAG)は首位で予選通過。開催可否が揺れる五輪への思いを明かした。
ボルダリング・ジャパンカップが開幕
スポーツクライミングのボルダリング・ジャパンカップは30日、東京・駒沢屋内球技場で予選が行われた。東京五輪代表の野中生萌(みほう・XFLAG)は首位で予選通過。開催可否が揺れる五輪への思いを明かした。
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国際連盟と日本協会による東京五輪出場基準の解釈を巡る問題では、昨年12月にスポーツ仲裁裁判所(CAS)が出した裁定で代表選手(男女2人ずつ)が決定。野中は2枠目に滑り込んだが、1年以上も代表争いが宙に浮いている状態だった。さらに東京五輪の開催可否も揺れる状況。代表に決まったことを前向きに捉えつつ、率直な思いを吐露した。
「この状況(代表内定)になっても、結局オリンピックをやるのかやらないのかの問題が出てきていて、いつまで経っても決まらないという気持ちがずっとあります。ただ、一区切りあって気持ちは切り替わっていると思います」
コンディション、気持ちのコントロールが難しい状況下でも前を向いた。この日の予選では5課題全てを完登。同じく全完登の谷井菜月をアテンプト数(トライした数)で下回り、全体トップで予選通過を決めた。ピークは東京五輪に合わせているため、今はフィジカル強化の時期。「どちらかというと疲れた状態で臨んでいる」と万全の仕上がりではないが、強さを見せた。
週1回2時間のウェートトレーニングを2回に増加。以前は体幹だけだったが、今は上半身、下半身ともに鍛え上げている。逞しくなった腕の太さについて話を振られ「太いんですよ。太くなったんです」と誇らしげ。「今までこんなにやっていない。疲労感があっても力を出せる」と、練習でも難しい課題を登る時に成果を実感しているという。
全ては東京五輪で花を咲かせるため。31日の準決勝、決勝へ「トレーニングに自信があるので優勝は狙っていきたい」と宣言した。日本代表として腹をくくって戦い続ける。
(THE ANSWER編集部)