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「サッカーはスモウに学べ」 名将ベンゲル監督、“珍提言”のマジメな理由

「スモウはどちらが勝者かわからない」…ベンゲル監督が感じる日本文化の美徳

「だからこそ、私は日本にいた時にスモウを観戦したんだ。なぜなら、相撲の世界では、どちらが勝者なのかわからない。相手への尊敬の念から勝者は喜びを表現しないんだ。それは、お互いを思いやる文化的な奥深さを示しているんだよ」

 日本古来の神事でもある相撲は、相手への尊敬などからガッツポーズを含め、土俵上で喜びを表現することは禁じられている。さらに、世界的名将は「横綱」について語り、フットボールの世界でも相手を思いやることが大事だと強調した。

「横綱になるということはトップ中のトップになるということだ。最低でも6場所のうち2場所で優勝しなければいけない。審議委員会の前で評価されることは非常に興味深いことなんだ。達人の中の達人となる横綱になるためには、倫理の部分での判断力も持ち合わせていなければいけない。正しい振る舞いができなければ、優勝したとしても横綱にはなれないんだ」

 強さだけではなく、品格が求められる横綱を例に挙げ、敵地で喜びを爆発させたリーグ首位のシティを諌めているベンゲル監督。昨今は日馬富士の暴行問題で揺れているが、指揮官にとって、相撲が本来持つ「敬意と思いやり」は重要なようだ。

「誰もがどんな時でも学ぶことができる。世界の色々な場所で生活することの楽しみは、その文化を学べるということなんだ」

 相撲と日本文化の美徳を称賛した名将は、フットボール界に相撲から学ぶように心から提言をしていた。

【了】

ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer


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