五輪金メダリストの大逆転アッパーが「年間最高KO」 米TV局選出「試合は一撃で一変」
米スポーツ専門局「CBSスポーツ」が2020年のボクシングの年間表彰を発表。「年間最高KO」には41歳のベテランファイター、アレクサンデル・ポベトキン(ロシア)の大逆転KOを選出している。
CBSスポーツが8月、ホワイトを破ったポベトキンのアッパーを選出
米スポーツ専門局「CBSスポーツ」が2020年のボクシングの年間表彰を発表。「年間最高KO」には41歳のベテランファイター、アレクサンデル・ポベトキン(ロシア)の大逆転KOを選出している。
舞台は8月、ディリアン・ホワイト(英国)とのWBC世界ヘビー級暫定王者決定戦だった。5回開始からまもなくポベトキンの左が火を噴いた。ホワイトのパンチをかわし、ガードが甘くなった一瞬を見逃さない。視界の外から拳を振り上げる。強烈な左アッパーが綺麗に顎を捉えると、ホワイトはそのまま仰向けに倒れ込んだ。主審はすぐさま試合をストップ。圧巻の一撃KO決着となった。
ポベトキンは4回に2度のダウンを喫していたが、一撃で試合をひっくり返した。41歳が演じた鮮烈KOを、同局は「年間最高KO」に選出している。
同局の専門家の投票によって選ばれたようで、年間最高KOにはこんな注釈をつけている。
「アンソニー・ジョシュアやタイソン・フューリー相手に巨額を手にする希望を持つ中、ホワイトはこつこつ取り組み、機会が来るまで活発であり続け、ステータスを維持しようとしていた。ポベトキンは全盛期を過ぎ、ホワイトにとって安全な相手のように思えた。
試合は予想通りの展開に。ホワイトがコントロールし、4回には2度のダウンを奪った。しかし試合は一撃で一変。ポベトキンが5回に強烈なアッパーカットをお見舞いし、ホワイトを倒してWBC世界暫定王座を手にした」
ホワイトを相手に演じた40歳(当時)の大逆転劇。アテネ五輪では金メダルにも輝いたベテランが再上昇の兆しを見せた一撃KOが高い評価を受けていた。
(THE ANSWER編集部)