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桃田賢斗、11か月ぶり公式戦で白星発進 事故から復活「帰ってきたな、という感じ」

桃田がようやく公式戦のコートに立った。第74回全日本総合バドミントン選手権は23日に町田市立総合体育館で男女シングルスの1回戦を行い、男子シングルスで3連覇を狙う桃田賢斗(NTT東日本)はストレート(21-12、21-14)で森口航士朗(埼玉栄高)を破り、白星発進を飾った。

男子シングルス1回戦でストレート勝ちした桃田賢斗【写真:平野貴也】
男子シングルス1回戦でストレート勝ちした桃田賢斗【写真:平野貴也】

全日本総合バドミントン選手権、男子シングルス1回戦でストレート勝ち

 桃田がようやく公式戦のコートに立った。第74回全日本総合バドミントン選手権は23日に町田市立総合体育館で男女シングルスの1回戦を行い、男子シングルスで3連覇を狙う桃田賢斗(NTT東日本)はストレート(21-12、21-14)で森口航士朗(埼玉栄高)を破り、白星発進を飾った。

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 桃田が「正直、自分は観客がいてくれた方が気持ちが盛り上がって(気持ちが)乗ってくるタイプなので、無観客で少し寂しい気持ちもありました。復帰戦だったので、見てもらいたいという気持ちもありました。ただ、こういう状況ですし、まず自分のやれることを精一杯やろうと思って、コートに入りました」と話したとおり、残念ながら、今大会は新型コロナウイルスのまん延防止策の一環として無観客で開催されており、本来ならコートに響いたであろう声援は起きず、ガッツポーズを見せることもなかった。

 それでも、試合の場に戻って来られた嬉しさは、抑えられない。「独特の、試合の緊張感というか、居ても立っても居られないソワソワ感を、すごく久しぶりだなと感じることができました。コートに立ったときに『おっ、帰ってきたな』という感じがあって、楽しみながらプレーできました」と話した桃田は、笑顔を見せていた。

 長い道のりだった。11か月前、東京五輪イヤーの幕開けに、金メダル候補は最高の出だしを見せた。シーズン初戦のマレーシアマスターズで優勝。後にギネス記録に認定された2019年の主要国際大会11勝という前人未到の偉業を達成した勢いを失わず、自国開催の頂点へ向かっていた。

 しかし、優勝した翌朝に現地で空港へ向かう途中、交通事故に遭って負傷。帰国後に右目の眼窩底骨折が判明して手術。実戦から遠ざかった。その間、世の中では新型コロナウイルスがまん延。桃田ら世界の主力選手が主戦場としているワールドツアーは3月から中断した。桃田は、他選手と経験値の差が開く事態を免れる格好になったが、同時に復帰の場を失った。まだ国際大会には復帰していないが、一足早く、国内で公式戦の復帰を果たすことができた。

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