仏競馬でゴール前追わず2着&15日間騎乗停止 調教師激怒「なぜこんな事したのか…」
海外競馬で珍しいハプニングが起きた。障害レースで先頭を走っていた騎手がゴール寸前で追わずにかわされ、2着に。注意義務違反として騎手に15日間の騎乗停止処分が下された。実際のシーンが海外メディアに拡散され、調教師は鞍上に激怒。「なぜこんなことをしたのか分からない」「賭けた人、馬、オーナーに申し訳ない」と謝罪している。
障害レースでゴール前かわされ敗戦、調教師「賭けた人、馬、オーナーに申し訳ない」
海外競馬で珍しいハプニングが起きた。障害レースで先頭を走っていた騎手がゴール寸前で追わずにかわされ、2着に。注意義務違反として騎手に15日間の騎乗停止処分が下された。実際のシーンが海外メディアに拡散され、調教師は鞍上に激怒。「なぜこんなことをしたのか分からない」「賭けた人、馬、オーナーに申し訳ない」と謝罪している。
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問題となったのは、4日の仏カーニュ・シュル・メール競馬場で行われた障害レース。緑の帽子に緑の勝負服のアントラージュは先頭で最後の障害を飛越し、残り200メートルほど。鞍上のジョニー・シャロン騎手は外ラチ沿いに走るが、内から2頭追い上げ、うち1頭が今にも差されそうという勢いだった。シャロン騎手も内を確認し、状況を把握しているように見える。しかし、だ。
シャロン騎手の手綱はほとんど動かない。ムチを入れることもない。ゴール50メートル前。わずかに内の馬が対照的な鞍上の激しいアクションに応えるように抜け出す。それでも、シャロン騎手は追うことがないまま、1馬身ほどの差をつけられ、2着でゴールした。なんとも不可解なシーン。英専門メディア「アット・ザ・レーシーズ」公式ツイッターなどが実際の様子を動画付きで拡散している。
いったいなぜ、このような事態になったのか。英紙「レーシングポスト」が「『なぜこんなことをしたのか分からない』――ジョッキーのミスに激怒した調教師が謝罪」と調教師のコメントを見出しに取って特集。記事によると、鞍上のシャロン騎手は注意義務を怠ったことにより、15日間の騎乗停止処分を受けたという。
また、管理するガブリエル・リンダース調教師は激怒。裁定を下した委員に対し、騎手が追っていれば勝っていたと伝え、「賭けをした人と馬のアントラージュに対して本当に申し訳ない」と謝罪したという。また、同紙に対しても「なぜうちの騎手がああいうことをしたのか分からない。調教師としては勝利、勝利、勝利しか頭にはなく、今日は楽勝だと思っていた。賭けてくれた人、そしてオーナーに申し訳ない」と語ったいう。
一方のシャロン騎手は採決委員から事情を聞かれ、レース後は呼吸に問題があったと説明。「馬には余力が残っていないと感じた。(馬は)ゴールまでできる限りの力を出してくれた」と弁解したという。JRAでも着差がついて手綱を緩めて逆転され、注意義務を怠ったことで騎乗停止になった例はあるが、これだけ接戦では珍しいシーンとなった。
(THE ANSWER編集部)