羽生結弦は「比類なき存在」 コーチが信じる復活プラン「4回転ルッツさえ不必要」
4回転ルッツなしでも勝負できる…信じる王者の才能「ユヅは比類なき存在だ」
「4回転フリップには取り組まないだろう。彼には4回転ループと4回転ルッツがある。戦う上では十分だ。私は4回転ルッツさえ不必要だと感じているからね。4回転トウループ、サルコー、ループなど、他のすべてのスキルを備えているのだから。スピン、ステップも含め、すべて高いクオリティーの領域で、だ。私はユヅは比類なき存在であると信じている…あとハビもね(笑)」
4回転ルッツなしでも勝負できると分析し、羽生の才能を改めて絶賛していた。今回の故障を受け、ファンから心配な声が上がっているが、オーサー氏自身はポジティブな捉え方もしているようだ。今シーズンに挑むまでの過程を振り返り、こう語っている。
「ユヅは6月末にトロントに戻ってきた。彼はミッションを抱えているようだった。7月中旬には戦う準備が整っていた。彼はとてもハードに練習していたが、少しペースが早すぎた。選手たちを抑えるのは大変なことだ。時には強制的に引き戻さなければならない状況もある。だから、見方によれば、ユヅの足首の問題は案外、好転するきっかけとなることが証明されるかもしれない」
運命の五輪シーズン、66年ぶりの大会連覇という歴史的偉業がかかり、羽生も並々ならぬ気合いからハイペースで練習してきたようだ。それを故障により、図らずもいったんリセットすることで、状況が改善することに期待していた。
12月の全日本選手権で復帰を目指しているという羽生。今はただ一日も早い回復を祈り、万全の状態で平昌のリンクに立てることを願うばかりだ。
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ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer