「東京五輪に繋がる」日本選手権 陸連の「大きな挑戦」で示したコロナ禍開催の意義
日本陸上連盟は3日、新潟・デンカビッグスワンスタジアムでこの日まで行われた日本選手権を総括した。6月開催予定からコロナ禍で延期された今大会。感染対策が徹底され、尾縣貢専務理事は「私たちにとって観客を入れての日本選手権は大きな挑戦だった」と振り返った。
日本選手権が閉幕、尾縣専務理事「大規模イベントができると示したかった」
日本陸上連盟は3日、新潟・デンカビッグスワンスタジアムでこの日まで行われた日本選手権を総括した。6月開催予定からコロナ禍で延期された今大会。感染対策が徹底され、尾縣貢専務理事は「私たちにとって観客を入れての日本選手権は大きな挑戦だった」と振り返った。
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今大会は、スタンドから生観戦できるのは3日間とも「新潟県民2000人限定」とされた。ファンや関係者もマスクを着用。報道陣にも大会1週間前から検温、体調チェックをさせるなど規定にのっとって行われ、最終日は2004人、3日間で5218人の観衆が駆けつけた。
尾縣氏は「この場はアスリートにとって夢の舞台。長い自粛期間を経ての大会なので、皆さんの心にも強く残り、これからの強いエネルギーになると思います。選手のエネルギーは、国民の皆さんの内向きだったエネルギーを少しでも外に向けられたと信じている」とコメント。春先は大会中止ではなく延期にこだわっていたことも明かした。
「6月末まで競技会の延期を求めていた。本当に日本選手権を開催できるのかという不安があった。まず時期の選定、やるからには記録が出る環境を求めていくつかの日程を考えた。環境の揃った新潟。5年前に日本選手権を行い、安定した運営をしているということでここを選んだ。感染予防についてもいろんな点で話を進め、観客も新潟県内の方のみ。それは残念だけど、このような状況ではこれでよかったと思います」
陸上だけでなく、他競技や東京五輪の開催実現に向けて示したものがあるという。「それぞれの競技団体が強い使命を持っている。まずは大規模イベントができるということを示したかった。陸上に続いて多くの競技が開催されることを切に願っているし、このノウハウを客観的に見つめ直してそれぞれの競技団体に共有したい」とアピールした。
一方で課題については「大きな声援もスポーツではどうしても仕方ないのかなと。その辺りのコントロールは難しく思う。もっと多くの人数を収容した時に力を入れないと密になると感じた」と吐露。収穫と課題を踏まえ「来年の東京五輪に繋がると思います」と語った。
(THE ANSWER編集部)