初V田中希実、決勝直前に大学オンライン授業で勉強 「メモが決勝の不安忘れさせる」
東京五輪まで10か月を切った中、陸上の日本選手権第2日が2日、新潟・デンカビッグスワンスタジアムで行われ、女子1500メートル決勝では21歳の日本記録保持者・田中希実(豊田織機TC)が4分10秒21で初優勝した。
日本選手権第2日
東京五輪まで10か月を切った中、陸上の日本選手権第2日が2日、新潟・デンカビッグスワンスタジアムで行われ、女子1500メートル決勝では21歳の日本記録保持者・田中希実(豊田織機TC)が4分10秒21で初優勝した。
田中は残り2周で先頭に立つと、一気にリードを広げた。自身が持つ日本記録には及ばなかったが、貫録の走りで初優勝。この日は約5時間前に行われた800メートル予選でも、全体トップとなる2分5秒14の1着で通過していたが、疲れを見せずに走り切った。
実は800メートル予選から1500メートル決勝までの間に、大学のオンライン授業を受けていた。地面に敷いたシートの上でスマホ片手に勉強。膝の上に置いたプリントにペンを走らせた。これにはいろんな理由があったようだ。
「オンライン授業を受けながらメモを取って手を動かす作業が、1500メートル決勝のことを考えて不安になることを忘れさせてくれることになる。あと、オンラインなので動画配信で後から受けることもできたんですけど、800メートル決勝が明日ある。せっかく(授業のない)土曜日なので、それまで集中する時間が欲しいと思っていた。どうしても今日中に終わらせたいと思った」
同志社大スポーツ健康科学部の田中。京都・京田辺市から“キャンパス”を新潟に移し「授業は50分くらいなんですけど、後から見直すことができるのでポイント、ポイントで飛ばし飛ばしで見て、30分くらいで終わることができました」と笑顔を見せた。
8月に1500メートルで14年ぶりの日本新の4分5秒27を叩きだした期待の星。二冠のかかる3日の800メートル決勝へ「1500メートルより混戦が予想される種目だと思うので、混戦の駆け引きを楽しみたい」と力を込めた。
(THE ANSWER編集部)