「彼は凄まじい息吹を注ぐ」― なぜ、羽生結弦の復活を五輪ライバルまで望むのか
チェン自身も早期回復の祈り「競技仲間が負傷してしまったことを聞くのは嫌なもの」
これまで多くの大会でしのぎを削ってきた。羽生がいなければ、金メダル争いで有利になる。そんな考えは微塵も存在せず、絶対的王者を筆頭に全員が全力を発揮できる環境こそ、大会は活気づき、より高いレベルでチェン自身も力を発揮できる。
アルトゥニアン氏には、そうした考えが根付いているようだ。
チェン自身も、羽生の早期回復を祈っている。羽生が欠場後、ツイッターを更新。「ユヅのことを聞いた。競技仲間が負傷してしまったことを聞くのは嫌なものだ。早期の回復を願っている!」と記した。GP第6戦のスケートアメリカに出場を予定している18歳は、リンクで“再会”することを望んでいた。
チェンは今季、史上初めて5種類の4回転を完全制覇。「新4回転時代」の先頭を走り、前評判ではハビエル・フェルナンデス(スペイン)、宇野昌磨(中京大)、パトリック・チャン(カナダ)とともに羽生と金メダルを争う有力候補で、成長著しい存在だった。
ファンも、ライバルも、羽生が万全の状態で平昌のリンクに立つことを願っている。
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ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer