バルサがバイエルンと激突、一発勝負を味方につけるチームは? CL準々決勝プレビュー
マンチェスター・シティは引いて守るリヨンをどう攻略するか
マンチェスター・シティ対リヨンは、いずれもラウンド16でリーグ王者を倒したチーム同士の対戦となる。
前者はスペイン王者のレアル・マドリードに2連勝。先日行われたセカンドレグはエースのセルヒオ・アグエロこそ不在だったが、組織的な守備で常に先手を奪った。引いて守ってくるリヨンをいかにして攻略するかが鍵を握る。
一方のリヨンはセリエ9連覇中のユベントスを破って勝ち上がった。1勝1敗のトータルスコア2-2ながら、アウェイゴール差でベスト8へ。シーズン途中で打ち切りとなった国内リーグは7位と不本意な成績に終わっただけに、今大会へ向けて鼻息は荒い。欧州トップレベルでは珍しい3バックの機能性が問われることになりそうだ。
そして準々決勝の“大トロ”とでも言うべき一戦が、バルセロナ対バイエルン・ミュンヘンの激突だ。
バルセロナはラ・リーガでライバルのレアル・マドリードに3連覇を阻まれてしまった。それでもCLではラウンド16で対戦したナポリをきっちり退け、これで13年連続のベスト8進出。3-1で勝利したセカンドレグで得点を決めた絶対的エースのリオネル・メッシが調子を上げてきたのは心強い材料だろう。
バイエルン・ミュンヘンはブンデスリーガ8連覇を達成。チェルシーと対戦したラウンド16はファーストレグを3-0で勝利し、迎えたセカンドレグも4-1で圧勝して準々決勝に駒を進めた。今大会7試合13得点と爆発しているロベルト・レバンドフスキが圧倒的な存在感を示している。
メッシとレバンドフスキ、輝くのはどちらのエースか。ここでの優劣が勝敗を大きく左右するのは間違いない。ちなみにレバンドフスキはブンデスリーガとポカール(ドイツのカップ戦)で得点王に輝いており、CLでも得点ランキングトップを快走中。“得点王3冠”も視野に入り、勢いという意味では上かもしれない。
大会方式の変更により、ホーム&アウェイの駆け引きが見られないのは残念だが、トレードオフとして一発勝負のスリリングな展開が期待できる。オフェンスとディフェンスのどちらに比重を傾けるかで戦況は大きく変わるだろう。
ベスト4に生き残り、欧州チャンピオンの座に近づくのはどのチームか。世界最高峰の戦いが幕を開ける。
(藤井雅彦 / Masahiko Fujii)