井上尚弥戦控えるカシメロ 母国と米国のコロナ禍に心境複雑「子供と離れて生活中だ」
ボクシングのWBO世界バンタム級王者ジョンリエル・カシメロ(フィリピン)は、WBAスーパー&IBF同級王者・井上尚弥(大橋)との3団体統一戦を控え、新型コロナウイルスが猛威を振るう米国に約2か月滞在中。現在も帰国できない状況にある。米メディアは「俺は子供と離れて生活している」と語るカシメロの言葉を伝えている。
長引く米国滞在、カシメロの近況とは
ボクシングのWBO世界バンタム級王者ジョンリエル・カシメロ(フィリピン)は、WBAスーパー&IBF同級王者・井上尚弥(大橋)との3団体統一戦を控え、新型コロナウイルスが猛威を振るう米国に約2か月滞在中。現在も帰国できない状況にある。米メディアは「俺は子供と離れて生活している」と語るカシメロの言葉を伝えている。
カシメロの現状を報じたのは、米専門メディア「ボクシングシーン.com」だった。25日(日本時間26日)に米ラスベガスで井上戦を予定していたカシメロ。2月に米マイアミで合宿をスタートさせ、ラスベガスに合宿地を移した直後の3月中旬に新型コロナウイルスの影響で試合延期が決まる不運に見舞われていた。2か月ほど米国に滞在中だが、現地では多くのスポーツイベントを開催できない状況にある。
外出制限下にあるボクサーについて、同メディアは「カシメロはまだ、いつ家に帰ることができるのかわからない」と帰国できない状況を説明。移動すれば飛行機の中で感染する懸念もある。18日に掲載された記事ではこう記されている。
「カシメロがラスベガスに到着した日、フィリピンでは新型コロナウイルスの陽性反応が合計で140人、死者が12人と報道された。しかし、1か月以上経った今、5453人の陽性反応と349人の死者とその数字はエスカレートしてしまった」
母国でも増え続ける感染者。カシメロは本来なら来週末にも井上戦を迎えていたが、帰るに帰れない状況が続いている。同メディアに対し、カシメロは「俺は自分の子どもたちと離れて生活している。これはトレーニングのために犠牲にしなくてはいけないことだ。俺の家族はロックダウンの渦中にいる」とコメント。家族と毎日SNSで連絡を取り合っているという。
練習を続けなければいけないが、コロナ禍で愛する家族と離れ、複雑な心境を抱えているようだ。