ここが変だよ日本の相撲 米紙が見た“女人禁制”の違和感「国際的な普及が難しく…」
大相撲初場所は前頭17枚目の徳勝龍が優勝。幕内の番付で最も下の「幕尻」からの優勝で大いに盛り上がった。日本が誇る国技として海外でも注目度の高い相撲だが、一方で土俵に女性が上がることが許されないなど、その特異性もしばしば議論の的となっている。米紙でも特集が組まれているが、“相撲と女性”との関係性に着目している。
相撲が五輪にそぐわない理由とは、ワシントンポスト紙が特集
大相撲初場所は前頭17枚目の徳勝龍が優勝。幕内の番付で最も下の「幕尻」からの優勝で大いに盛り上がった。日本が誇る国技として海外でも注目度の高い相撲だが、一方で土俵に女性が上がることが許されないなど、その特異性もしばしば議論の的となっている。米紙でも特集が組まれているが、“相撲と女性”との関係性に着目している。
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土俵の周りで四股を踏む子どもたち、その中には笑顔の女の子も混じっている――。そんな写真とともに、米紙「ワシントンポスト」では「日本でスモウは男のスポーツ。しかし、女性力士もまた自らの道を推し進めようとしている」という見出しを打って特集を展開している。
「プロの力士という選択肢は、女性には用意されていない。それはつまり、スモウというスポーツがいまだ文化の中にあるということだ。女性力士がアマチュアという立場で土俵に上がる動きはあるものの、その受け止め方やファンの興味に前進は見られない。そう、女性力士の存在はまだまだ無名で、多くの場所で受け入れられていないのが現状。ただ、相撲というスポーツを国際舞台に引き上げる鍵を握っているのは女性かもしれない」
こう書き出された記事では、女性が土俵に上がることに対する抵抗感が根強く残る現状を伝えている。さらに今夏開催される東京五輪にも言及。日本で行われるにも関わらず、そこに相撲の名前がないことも改めてクローズアップしている。
「今夏開催される東京オリンピック。しかし、国を代表する最も神聖な娯楽であるスモウはその場にない。スモウを五輪正式種目にしようとする活動も何年か前に頓挫した。五輪正式種目にするための前進はあったが、それは遅々としたものだった。
スモウは男の競技という考えがあったからだろう。確かに、その考えは日本においては真実で、競技に女性を取り込もうとすることを消極的にしている要因だ。また、スモウという文化においてジェンダーの平等に関する扱いをどうするかという課題もある」
相撲が“男の競技”であることに改めてフォーカスし、五輪の持つ「男女平等」というテーマにそぐわないとしている。
「男のプロ力士であれば、30代前半まで競技を続け、名声を得ることができる。しかし、女性はアマチュアのままで、キャリアも20代以降になると続かない」と女性にとっては年齢の壁がある競技だと分析。早大スポーツ科学部の原田宗彦教授の「動機によるところが全てではないでしょうか」「21歳の女性が相撲を始めようものなら、周囲からの笑われ者ですよ。『何で?』『何のために?』といった具合に」というコメントも紹介している。