米柔道界に初の五輪金メダルをもたらした柔道家 その進化の要因とは
日本にとっても強敵に
記事によると、ロンドンで頂点に立ったハリソンには、総合格闘技界も注目。もし参戦すれば億万長者になった可能性もあったという。それでもハリソンは「私は26歳ですが、全く新しいアスリート人生を送りたいと思うでしょうか。そうは思いません。私は柔道に関わり続けたいのです」と語り、UFCなどへの参戦に否定的な姿勢を示し続けているという。
記事ではハリソンがリオ五輪に向けても多くの練習時間を寝技に割いていることを紹介。「寝技は決して派手でも爆発性もないが、アメリカ人柔道家にとっての信条なのだ」とレポートしている。ハリソン自身、「寝技は相手にとっての弱点になります。それと同時に私たちの長所です。だからこそ鍛え上げているのです」と語っているという。
自らのストロングポイントを突き詰めることが、世界一への最短距離――。ロンドン五輪で頂点に立ったハリソンは、その練習法こそが自身の生命線と考えているようだ。同級のリオ五輪代表で2015年世界選手権覇者の梅木真美も昨年のグランドスラム東京大会準決勝ではハリソンに惜敗。今大会も強敵になることは間違いない。
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ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images